米Amazon Web Services(AWS)は、開発者向けにモバイルアプリケーションの構築、デプロイ、スケールをより簡素化する新機能を、7月10日(米国時間)に発表した。同社は、モバイルアプリ開発に関するストレージやデータベースとの接続、認証、ユーザー管理、通知、利用データ分析などのコア機能の統合を今回発表した新機能に任せることで、開発者はより重要な課題やアプリ機能の差別化に注力できる、としている。
今回発表された機能は「Amazon Cognito」、「Amazon Mobile Analytics」、「AWS Mobile SDK」の3つ。
Amazon Cognitoは、ユーザーのログインアカウントとデータの安全な保存、管理、異なるデバイス上での同期を可能にする。開発者は、数行のコードを加えるだけで、Amazon、Facebook、Googleの認証プロバイダを通してのユーザー認証が可能になり、ゲームのステータスなどのデータをセキュアに保存することができる。認証を行わないゲストユーザーにも対応し、アカウントの作成やログインを行わなくてもデータはクラウドへの保存され、その後認証を行った場合にはそれまでのデータと認証情報とが統合される。また、アプリがオンラインでもオフラインでも同様に稼働できるよう、ユーザーデータをデバイスにキャッシュするためのローカルデータストアを構築することができる。
Amazon Mobile Analyticsは、アプリの利用データを簡単に収集、分析することが可能。アプリからデータが送られてから1時間以内に利用レポートを作成することができる。
AWS Mobile SDKは、開発者がAmazon CognitoやAmazon Mobile Analytics、およびAmazon S3やAmazon DynamoDBなどの各種AWSサービスへの簡単な接続を可能にする。サポートするOSはiOS、Android、Fire OS。
Amazon Cognitoは、10GBのデータ同期用ストレージと、1ヶ月あたり100万回までの同期処理を、最大12ヶ月間、AWSの無料利用枠内で使用できる。Amazon Mobile Analyticsは、すべてのAWSユーザーが利用可能で、イベント件数が月次100万件までは無料。
【関連リンク】
・アマゾン データ サービス ジャパン(米Amazon Web Servicesの日本法人)
・モバイルアプリ | アマゾン ウェブ サービス(AWS 日本語)
・Amazon Web Services ブログ: 【AWS発表】新しいAWSモバイルサービス
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