IPA(独立行政法人情報処理推進機構)は、「ソフトウェア開発の取引構造(サプライチェーン)の実態に関わる課題の調査報告書」を7月25日に公開した。
ソフトウェア及びシステムの多機能化/高度化に伴い、全てのソフトウェアを単独で開発することは難しく、ソフトウェア開発における取引構造(以下、サプライチェーン)が多様化している。それと共に、品質の担保やセキュリティ上の危険回避に関する様々な課題が発生している。さらに、事業者の想定とは異なる新たな利用形態、異なる動作環境、さらには製品・サービスのネットワークを介しての接続で、当初は想定していない障害が生じる可能性が存在する。
こうした背景から、IPAのソフトウェア高信頼化センター(SEC)では、製品・サービスがネットワークを介して接続されて構成される形態や出荷された製品・サービスを利用者が組み合わせて利用する形態も一つのサプライチェーンとしてとらえ、多様化するサプライチェーンにより引き起こされる課題を明確化すべく調査を行った。
今回の調査では、サプライチェーンは下記の大きな変化があることが明らかになった。
- ソフトウェア開発の水平分業化への変化
- 供給部品のソフトウェア仕様決定者の変化
- 製品・サービスをユーザが組み合わせて利用する形態への変化
これらの観点で、従来型産業分野のサプライチェーンとその課題を明確化し、対策と効果を把握すると共に、新たな産業分野のサプライチェーンを推定。起こりうる課題を抽出することにより、それぞれの産業分野でソフトウェアの信頼性の見える化のために取り組むべきことを明確化し、報告書として取りまとめた。
【関連リンク】
・IPA(独立行政法人情報処理推進機構)
・「ソフトウェア開発の取引構造(サプライチェーン)の実態に関わる課題の調査報告書」を公開
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