求められる時間サイクルによるサービスの使い分け
クラーリ氏・川本氏のリレーセッション終了後に「Tech Deep Dive by Amazon」トラックの1セッションとして発表された「AWSクラウドを活用したIoT/M2Mソリューション」では、アマゾン データ サービス ジャパン パートナーソリューションアーキテクト 榎並利晃氏によるアーキテクチャ・技術側を深堀りした解説を聞くことができました。
榎並氏はAWSがIoT/M2Mのシステムにフィットする理由として、「安く始めたい、スケールしても大丈夫な構成にしておきたいという部分が、AWSの柔軟性とマッチしたことが大きい」とコメント。「グローバルにリージョンが存在しており、スケールするIoT/M2Mシステムに対応が可能である」ことや、「40を超えるサービスで、実現したいことを"ビルディングブロック"のように組み立てることもできる」こともメリットして挙げました。
IoT/M2Mシステムの構成とデバイスの重要性
IoT/M2Mシステムを構築する上で、榎並氏は構成を以下のように分類できるとコメント。「デバイスコミュニケーション」「イベント、データ処理」「アプリケーションレイヤー」「システム管理」の4つに大別しました。
中でも「デバイスコミュニケーション」の部分については「IoT/M2Mゲートウェイの重要性が非常に高まっている」と、より強調して解説を行いました。センサーを含めたインターフェースプロトコルの高度化に伴い価値が上昇し、またセンサーデバイスを直接AWSとつなげることなくゲートウェイを介して接続することが多く、ゲートウェイがデータ集約やフィルタ、データ転送、コマンド転送などを行う役目を担うことになっている、というのがその理由です。
AWSにおけるビッグデータソリューションの整理
局面ごとに適したAWSサービスの詳細な解説の後、榎並氏は以下の構成図を用いてセッションのまとめを行いました。
データの粒度に応じてサービスを選択するという点については前述の川本氏の解説パートでも触れていましたが、榎並氏はさらに「求められる時間サイクルによってもサービスを選択する必要がある」と着目すべきポイントを言及しました。秒単位・分単位といった非常に短いサイクルであればリアルタイム性を求めるサービスが必要となり、それらを実現するためにはAmazon KinesisやAWS Lambda、Amazon EMR上でのSparkなどが適したものです。そのような流れで、時間単位/日月単位であれば……という切り口で利用により適したサービスを見極めることが可能です。
榎並氏は最後に「分析のフェーズ、要件に応じてバッチやリアルタイムおよびアドホックなクエリが実行できるようなアーキテクチャを選ぶ必要があります。IoT/M2Mシステムを構築する上で『データ処理』は重要な位置を占めるので、データ特性とクエリ特性を考慮した設計を行いましょう」とコメントし、セッションを締めました。


