翔泳社が8月21日に刊行した『入社1年目からの「Web技術」がわかる本』では、いま利用されているWeb技術について幅広く取り上げ、解説しています。Web開発を行なううえで、開発者であれ設計者であれ、入社1年目でも最低限知っておかなければならない知識があります。それは個別の要素技術ではなく、Web技術の全体像なのです。
Web開発の技術者として最低限知っておかなければならない知識とは何でしょうか。それは目の前の作業をこなすために必要なツールやフレームワークの使い方ではありません。HTMLなどの視覚表現からインターネット・プロトコルやネットワークの仕組みまでを含む、Web技術全体を幅広く網羅する知識です。
本書『入社1年目からの「Web技術」がわかる本』では、入社1年目に読むというよりも、入社1年目には知っておいてほしいWeb技術を解説しています。専門分野を深堀りしてはいないので、本書を読んでも今日の仕事をより早く効率的に終わらせることはできないでしょう。それでも本書を読むべき理由があります。
それはいったい何なのでしょうか。手を止めて考えてみてもらいたいのは、開発者や設計者の仕事とはそもそも何か、ということです。皆さんはツールやフレームワークの単なる「利用者」になってはいないでしょうか。
たしかにWeb技術は複雑で多様化し、同じプロダクトを作っているはずなのに自分の得意領域以外で何が行なわれているのか知るのは難しくなっています。ですが、例えばフロントエンドとバックエンドの仕事を組み合わせてプロダクトができ上がるとしても、どちらかしか、それもその一部分しか知らないのであれば、「組み合わせる仕事」はけっしてできません。
開発者や設計者の本来の仕事とは、技術と技術を組み合わせることです。Web開発において独創性を持ち唯一無二の仕事をするには、開発工程や技術の全体像を知っておかなければならないのです。
本書はWeb開発者としての将来を考える方にとって、より知識を広げ、深めていくためのきっかけになる1冊です。自分の知識に少しでも不安がある方は、たとえ入社1年目でなくとも、手に取ってみてください。
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渡部 拓也(ワタナベ タクヤ)
翔泳社マーケティング課。MarkeZine、CodeZine、EnterpriseZine、Biz/Zine、ほかにて翔泳社の本の紹介記事や著者インタビュー、たまにそれ以外も執筆しています。
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