ファイルやディレクトリは、それを作成したユーザが所属するグループの情報を持ちます。この時、このファイルやディレクトリは、そのグループに所属しているといいます。ユーザが複数のグループに所属している場合には、そのユーザが作成したファイルあるいはディレクトリは、そのユーザの主グループに所属します。
chgrpコマンドは、FILE...
に指定したファイルやディレクトリの所属するグループを、GROUP
で指定したグループに変更します。
一般ユーザは、所有するファイルやディレクトリの所属グループを変更できますが、変更後のグループは、そのユーザが所属しているグループでなければなりません。スーパーユーザには、このような制限はありません。
UNIXでは、利用者をユーザとグループで管理します。ユーザはひとつ以上のグループに属し、同一グループのユーザ間でのみファイルを参照するというようなことが可能です
複数のグループに所属するユーザが、作成したファイルやディレクトリが所属するグループを、補助グループに変更したい場合などに、chgrpコマンドを使用します。
- ① -f
FILE...
に、所属するグループを変更できないファイルを指定した場合でも、エラーが発生しないようにします(変更は行われない)。- ② -R
FILE...
にディレクトリを指定した場合に、その中に含まれるファイルやディレクトリの所属するグループも変更します。
- ① GROUP
FILE...
に指定したファイルやディレクトリの変更後の所属グループを、グループ名またはグループIDで指定します。グループIDは、それぞれのグループを示す一意の値です。- ② FILE...
- 所属するグループを変更するファイルやディレクトリのパスをスペースで区切って指定します。ワイルドカードによる指定も可能です。
#
# ls -l
合計4
-rwxrwxrwx 1 cmd cmd 7 5月2 09:05 file01
# chgrp takeda file01
ファイル「file01」が所属するグループを「takeda」に変更# ls -l
合計4
-rwxrwxrwx 1 cmd takeda 7 5月2 09:05 file01
#
[takeda]$ ls -l
合計4
-rwxrwxrwx 1 cmd cmd 7 5月2 09:05 file01
[takeda]$ chgrp takeda file01
chgrp: changing group of 'file01': 許可されていない操作です
一般ユーザは所有していないファイルの所属するグループは変更できずエラーが発生[takeda]$ chgrp -f takeda file01
オプション「-f」を指定するとエラーが発生しない[takeda]$ ls -l
ただし、変更はできない
合計4
-rwxrwxrwx 1 cmd cmd 7 5月2 09:05 file01
[takeda]$
lsコマンド
本コンテンツは「UNIXコマンド辞典 ビギナー編」(2003年)を元にWeb用に再編集したものです
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