cd
cd [DIR]
カレントディレクトリをDIR
で指定したディレクトリに変更します。DIR
は、絶対パスでも相対パスでも指定することができます。DIR
を省略した場合は、ホームディレクトリに変更します。
ホームディレクトリ
ユーザがログインした時にカレントディレクトリとなるディレクトリのことをホームディレクトリといい、環境変数「$HOME」で設定されています。ディレクトリのパスの指定において、「~」がホームディレクトリを表します。これを使ってホームディレクトリからの相対パスを指定することができます
HINT!
同じディレクトリを指定する方法にもいくつかあります。次のイメージのような階層構造で、その例を見てみましょう。
引数
- ① DIR
- カレントディレクトリにするディレクトリ名を相対パスまたは絶対パスで指定します。ワイルドカードによる指定も可能ですが、カレントディレクトリはひとつですので、ワイルドカードを使った指定の結果が複数になる場合には、エラーが発生します。
カレントディレクトリを「/usr」に変更する場合
cd /usr
絶対パスで指定cd ../
現在のカレントディレクトリからの相対パスで指定
カレントディレクトリを「/home」に変更する場合
cd /home
絶対パスで指定cd ../../home
現在のカレントディレクトリからの相対パスで指定cd ~/..
ホームディレクトリからの相対パスで指定
カレントディレクトリを「/home/takeda」に変更する場合
cd /home/takeda
絶対パスで指定cd ../../home/takeda
現在のカレントディレクトリからの相対パスで指定cd ~
ホームディレクトリからの相対パスで指定cd
DIR
を省略
ディレクトリの階層構造のイメージ

絶対パスを指定してカレントディレクトリを変更する
$ cd /home/imura
カレントディレクトリを「/home/imura」に変更$ pwd
/home/imura
$
相対パスを指定してカレントディレクトリを変更する
$ pwd
/home/takeda
$ cd command
カレントディレクトリを現在のカレントディレクトリ内の「command」に変更$ pwd
/home/takeda/command
$
ホームディレクトリからの相対パスを指定してカレントディレクトリを変更する
$ cd ~/command
カレントディレクトリをホームディレクトリ内の「command」に変更ここでのホームディレクトリは「/home/takeda」$ pwd
/home/takeda/command
$
親ディレクトリをカレントディレクトリにする
$ pwd
/home/takeda/command
$ cd ..
「..」は親ディレクトリを表す$ pwd
/home/takeda
$
親ディレクトリ内のディレクトリをカレントディレクトリにする
$ pwd
/home/takeda/command
$ cd ../doc
カレントディレクトリを親ディレクトリ内の「doc」に変更$ pwd
/home/takeda/doc
$
ワイルドカードを使ってカレントディレクトリを変更する
[takeda]$ ls -l
合計12
drwxrwxr-x 2 takeda takeda 4096 5月7 11:09 dir01
-rw-rw-r-- 1 takeda takeda 14 5月1 11:14 file02
-rw-rw-r-- 1 takeda takeda 7 5月1 11:14 file11
[takeda]$ cd d*
名前が「d」から始まるディレクトリをカレントディレクトリにする名前が「d」から始まるディレクトリが複数ある場合にはエラーが発生[takeda]$ pwd
/home/takeda/dir01
[takeda]$
本コンテンツは「UNIXコマンド辞典 ビギナー編」(2003年)を元にWeb用に再編集したものです
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