東北大学大学院の医学系研究科は、乳がん診断の補助として、ディープラーニングを用いて乳房エコー画像内の腫瘤を識別することを目的とした研究に、SAS Institute Japanの「SAS Viya」を採用すると、4月9日に発表した。
東北大学では、乳房エコー検査(乳腺超音波検査)のエコー画像の読影が、技師や医師の主観や経験に依存しがちな点や、読影による負担の増加といった課題を受け、エコー画像の読影に画像を認識して高い精度で分類/推論できるディープラーニング手法「CNN(Convolutional Neural Network)」の利用を検討し、CNNの実装が可能な「SAS Viya」を採用する。
「SAS Viya」採用の最大の決め手となったのは、医学研究生にも複雑なディープラーニングを簡単なコードで実装できることで、「SAS Viya」ではSAS言語やPython、R言語にも対応している。また、スケーラビリティの高さも評価された。
東北大学は、2019年3月の論文や学会での発表を目指した研究を開始するとともに、今回の研究で作成したディープラーニングのモデルは、今後さまざまな臨床でも実用化していくほか、研究を通じて得られたディープラーニングに関するノウハウやナレッジを、新たな分野にも展開していく。
「SAS Viya」は、SASのアナリティクスプラットフォームにAI技術を統合する製品で、最新版ではディープラーニングや画像認識の技術が強化されている。なお、SAS Institute Japanは、同社が推進するデータを活用した人道支援/社会支援の取り組み「Data for Good」の一環として、東北大学に「SAS Viya」および利用機材の提供と技術支援を行うことで、同大学の研究をバックアップする。
【関連リンク】
・東北大学大学院 医学系研究科
・SAS Institute Japan
・「SAS Viya」
・「Data for Good」
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