「レポート」を使って、開発チームの進捗を把握する
レポート機能は、デフォルトでは有効になっていないので設定しておきましょう。「プロジェクト設定」→「機能」と遷移して、「レポート」を有効にできます。
2019年1月現在、2つのレポートが利用できます(※ベロシティレポートは、複数のスプリントを完了すると利用できるようになります)。
バーンアップチャート
バーンアップチャートでは、スプリントでスコープ設定したタスクの総量と、その進捗が分かるようになっています。
赤いラインは作業スコープを、灰色のラインは理想線を表しており、スプリント内のユーザーストーリーが完了すると、緑のラインで表示されます。灰色のラインと同じように緑のラインが伸びれば、スプリント内での理想的な進捗だと判断することができます。緑のラインが、赤色に達すればスプリントゴールを達成したことになります。
このレポートを活用し、定期的にスプリントの進捗を確認することで、スプリントゴールが達成できそうか常に確認しましょう。スプリントが終わる直前で達成できないことに気づくと無理な調整が必要になりますが、なるべく早く検知することで、ステークホルダーとの余裕を持った調整が可能になります。
ベロシティはチームの実行能力を計測することになる
ベロシティとは、開発チームが実際にタスクを完了できた実績値です。実績値をもとに計測するからこそ、唯一信頼できる指標となります。ベロシティチャートでは最大7スプリント分のタスク消化量が表示され、ベロシティを確認できます。
ベロシティとは、単位時間(1スプリント)あたりに消化できるタスク量であり、最新の4スプリント程度の平均値がその開発チームの実力です。
このスクリーンショットの開発チームの平均ベロシティは、13ポイントだと分かります。
大きな機能開発もストーリーポイントベースでの見積もりが完了していれば、ベロシティで割り算することで、その機能開発に必要な期間が見積もれるようになります。 例えば、新しい機能開発に必要なユーザーストーリーの合計値が24ポイントだとする場合、これらのすべてのユーザーストーリーを開発するには、2スプリントがあれば開発できそうということが分かります。
100mを12秒でしか走れない人が、次の週にいきなり6秒で走れるようにはなりませんよね? それと同じで、開発チームが、「今週はこれぐらいの実績でした。遅れを取り戻すため、来週から倍の量のタスクを消化します!」という計画は無理です。
実績値をもとに見積もりをすることで、将来に対する見込みを立てることができます。
最後に
Jira Softwareを活用すると、アジャイルによるプロジェクト管理も可能になります。Jira Software Cloudの次世代プロジェクトでは、チームに必要な設定はすべてチームでできます。自立的にチームのプロセスを変更するアジャイルチームにとって、とても相性が良いツールと言えます。
また、Jira Software Cloudは機能無制限で7日間のトライアルをすることができるので、まずは触れて新しいUXを体験してみてはいかがでしょうか。
次回の記事では、インシデント管理のための「Opsgenie」について紹介します。インシデント発生時の重要なタイムラインが管理でき、開発者はOpsgenieに情報を更新することで、ステークホルダーに対してシームレスに情報伝達することができ、再発防止の検討など、振り返りにも利用可能です。
どうぞ、お楽しみに。