「Jira Software再入門」~プロジェクト管理者がまず行っておきたい設定
エクスペリエンスが刷新された課題管理ツール「Jira」の最新動向 第2回
本連載では4回にわたって、課題管理ツールの「Jira(ジラ)」について基本的な使い方から最新情報までを、Atlassianユーザーグループ東京のリーダーである梶原と高橋が紹介していきます。前回はJiraの製品体系と最新のJira Software Cloudについて紹介しました。2回目の今回は「Jira Software再入門」と題して、Jira Softwareのプロジェクト管理者がプロジェクト開始前にやっておくべきことについて説明します。
本記事の対象者
前回の記事ではUXが刷新され使いやすくなったJira Software Cloudをご紹介しましたが、現状ではまだまだ従来のJira Softwareを利用している方が多いと思います。そこで本記事では、オンプレミス版のJira Softwareを利用している、あるいは新しくなったクラウド版であってもクラシックプロジェクトを利用している方向けに、Jira Softwareのプロジェクト管理者がプロジェクト開始前にやっておくべきことを紹介します。開発プロジェクトリーダーを想定して解説を進めます。
Jira Softwareを使い始めるプロジェクト管理者の苦悩
外部のセミナーや他社の事例を通じて、あるいは社内の他部署での導入実績を踏まえて、自分のチームのタスク管理を効率化するためにJira Softwareを使い始めるケースが多いと思います。
しかしながら実際Jira Softwareを使い始めたものの、何をどうしていいか分からずに挫折してしまうケースがあります。そのように残念なことにならないよう、チームでタスクをJira Softwareに作成する前に最低限やっておくべきプロジェクトの設定を順に説明します。必ず設定しないといけないものではないですが、これらの設定を行えば、あとはタスクを登録するだけでプロジェクトの可視化やタスク管理を効率的に実施できる可能性を感じていただけると思います。
プロジェクトを作成する
プロジェクトとは
Jira Softwareのプロジェクトとは一つひとつのタスクをまとめた箱のようなものです。プロジェクトとタスク、そしてJira Software全体の関係は以下のようなイメージとなります。権限設定、通知設定などプロジェクトごとに設定できる項目が多数あります。

プロジェクト作成
プロジェクト作成はJira管理者のみ可能な操作なので、Jira管理者に依頼することになります。
プロジェクト作成時に必要な項目がいくつかありますが、主なものは以下になります。
- プロジェクト名
- プロジェクトキー
- プロジェクト管理者
ここで重要なのはプロジェクトキーです。他の2つは後から変更しても問題ありません。
プロジェクトキーは例えばAAAなどで、AAA-1といったようにタスクの番号が採番されURLの一部になります。後から変更することも可能で、仮に変更前のキーでチケットにアクセスしても変更後のキーにアクセスできるようにJira Software側で処理されますが、留意事項があることをAtlassianはコメントしているので変えないほうが無難です。
プロジェクト設定画面にアクセスする
Jira管理者から、依頼していたプロジェクト作成完了の連絡がプロジェクトのURLとともに来ます。
アクセスすると以下のような画面が表示されます。初めての場合、何をすればいいか分からないですね。まず、プロジェクト管理者は左下にある歯車マーク「プロジェクト設定」から管理者メニューに移動しましょう。プロジェクト管理者が行う作業はそこにまとまっています。

移動すると、以下のような画面が表示されます。非常に多くの設定項目があります。Jira管理者側でJira Software全体に設定した内容によって、この管理画面でできることは大きく変わります。

過度な設定に注意
ここで少し話はそれますが、上で紹介したJira Software管理画面での設定について留意したいポイントを紹介します。本記事は初心者に向けた内容になっていますが、Jira Softwareに慣れてきて、できることを理解してくると、いろいろな設定を追加したくなります。特にJira Softwareは仕組み上、プロジェクトごとの設定が可能なため、各管理者がオリジナルのプロジェクトを作り上げることができます。
プロジェクトをこと細かに設定することにより、タスク管理をより効率化したり、多種多様なレポートを生成したりできるようになります。
が、そのような複雑なJira Softwareプロジェクトには以下のようなデメリットがあります。
- プロジェクトを引き継ぐのに工数がかかる。または設定した人以外管理できなくなる
- プロジェクトごとに必須入力項目や、ワークフロー、通知ルールなどが異なってしまうため、一般ユーザーにとってJira Softwareが分かりづらいものになる
- プロジェクトを横断した検索がしにくくなる
特に規模の大きい組織でJira Softwareを運用するとなると、プロジェクトごとに異なる設定により、Jira Software全体が煩雑になるため注意が必要です。Jira Softwareの利用事例などでも度々、設定を自由にしたことによる失敗談が語られています。多少できることに制限があっても、容易(シンプル)に使えることにフォーカスするのを推奨します。
イメージとしては自由なオーダーメイドより、いくつかのパターンのセットメニューのようなものをJira Software全体に準備し、利用者はパターンを選んで利用するなどの運用がお勧めです。
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- この記事の著者
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梶原 成親(Yappli,Inc.)(カジハラ ナリチカ)
ヤプリ株式会社 CTO室 室長 / VP of Information.楽天株式会社にて、開発環境および生産性を向上させるプロダクトのプロダクトオーナーを経験。スクラムでの開発および運用体制を確立する。2014年、株式会社リクルートライフスタイルに入社。HOT PEPPER Beautyの開発責任者として参画。SIer主導のレガシーな開発チームから自立させ、持続的に成長できるチームへ変革させる。 2016年、株式会社エウレ...
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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高橋 邦洋(タカハシ クニヒロ)
2007年にヤフー株式会社に入社以降、一貫して社内のConfluenceを担当。大規模なConfluenceの安定運用に注力し社内の情報共有を推進している。2015年にはJiraを全社に導入。それらの経験を元に2016年よりAtlassian User Group Tokyoのリーダに就任、継続的に...
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