JavaScript実行環境であるNode.jsや、JavaScript/TypeScriptの実行環境であるDenoの開発者として知られるプログラマのライアン・ダール氏は、米Oracleに対して同社が所有するJavaScriptの商標を放棄してほしいとするメッセージを、9月3日(現地時間)に発表した。
同氏はメッセージの中で、Oracleの製品のうちJavaScriptの商標を使用した製品は「JavaScript Extension Toolkit」のみであり、同社がV8、JavaScriptCore、SpidermonkeyといったJavaScriptエンジンの開発にも参加していないことを指摘。仮に同社がこれらのプロダクトに対してJavaScriptの商標侵害を訴えたとしても、同社が商標としてJavaScriptをほぼ使用していないため、法廷で同社による商標の行使が無効とされる可能性が高いと訴えている。
一方で、OracleがJavaScriptの商標を所有していることから、高い遵法精神を持つプログラマが商標の侵害を避けた結果、ECMAScriptのような紛らわしい用語が誕生する結果となったと指摘した。
ライアン・ダール氏は、OracleがJavaScriptの商標を手放すことで得られる信用が、今や同社がJavaScriptの商標によって引き出せる最高の価値であると延べ、同社にとってもはや価値のない商標を放棄することで、同社の“善意”を示すべきと求めている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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