シンガポールのSupabaseは、同社の提供するオープンソースのFirebase代替BaaSである「Supabase」において、PostgreSQLデータベースを直接RESTful APIに変えるスタンドアロンのWebサーバであるPostgRESTの最新バージョンとなる「PostgREST v11.1」を7月12日(現地時間)にリリースした。
「PostgREST v11.1」では、借用された権限において指定された時間を超えるステートメントを中止するstatement_timeout、ステートメントのコスト制限を可能にする拡張機能pg_plan_filterが利用できるようになっている。
また、クエリ実行時のトランザクション分離レベルを設定可能にするdefault_transaction_isolationが追加されるとともに、列のデフォルト値を考慮しつつJSONを一括挿入できるようになった。また、さまざまなフィルタにおいてany修飾子の使用が可能になっている。
なお、v10からの大きな変更は最小限に抑えられているため、SupabaseクライアントライブラリのみでPostgRESTを使用する場合、v11にアップグレードしても問題は発生しない。ただし、curlなど他のHTTPクライアントでPostgRESTを使用する場合は、RangeヘッダがGETリクエストでのみ考慮されるようになり、他のメソッドでは無視されるようになったことや、RPCリクエストにおいてPrefer: params=multiple-objectsヘッダが考慮されなくなるといった変更を考慮する必要がある。
「PostgREST v11.1」は、7月5日以降に作成されたすべてのSupabaseプロジェクトで利用でき、既存のプロジェクトは一時停止/一時停止解除を行うことでアップグレードが可能になる。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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