【Adobe MAX Japan 2007レポート】ニコニコ動画開発者の戀塚氏がニコニコ動画で使われているFlash技術について解説を行った。
Adobe MAX Japan 2007のセッション「ニコニコ動画とFlash」では、ニコニコ動画開発者の戀塚氏がセッションを行った。
まず始めに、ニコニコ動画がどんなWebサービスかについて「動画投稿サイトを軸にし、視聴者に支えられながら成り立っているサービス」と説明、ニコニコ動画内の文化がコメントやタグ、市場などを通じて育まれている点を解説した。
また、Webサービスとしては常に細かいアップデートを繰り返しており、ユーザーのフィードバックを得ることで機能が洗練されてきた歴史を紹介した。
ActionScript 2.0で作られるプレイヤー
ニコニコ動画で動画を表示するプレイヤーはActionScript 2で作られている。バージョン3を使うこともできたが、「ニコニコ動画立ち上げ当時はPC以外、例えばWiiでの再生でも使うことを想定していたため、Wiiブラウザで利用できるFlashのバージョンまで落とす必要があった。そのためActionScript 2を使っている」と説明した。
もっとも、「その後、On2 VP6がSMILEVIDEO標準のビデオフォーマットとなったため、Flash 8以上でなければ再生できなくなってしまい、事実上Wii対応はできなくなった」とのこと。今後はActionScript 3への置き換えも検討しているが、「差し迫ってグレードアップする理由がないため、のばしのばしになっている」(戀塚氏)。
ASファイルは外部に
実行されるActionScriptファイル(ASファイル)は、1フレームしかないswfファイルからロードされている。こうしておくと、テキストエディタによるASファイルの改修が簡単に行えるようになるという。
チーム開発環境はSubversion&Wiki
ニコニコ動画は、動画関連部分、SMILEVIDEO、ニコニコ市場など、それぞれが独立して開発を進めているが、これらのソースコードはSubversionで管理され、ドキュメントはWikiベースでまとめている。また、テスト環境から本番環境へ移行する際に便利なツールなども開発しており、スムーズなサービスインができる環境を整えているという。
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