エンバカデロ・テクノロジーズは、クロスプラットフォームネイティブアプリの統合開発環境RAD Studio、Delphi、C++Builderの最新バージョンとなる「RAD Studio 12.1」「Delphi 12.1」「C++Builder 12.1」の提供を、4月8日に開始した。
C++Builder 12.1では、バージョン12.0でプレビュー提供していたClangベースの新たなWin64 C++コンパイラを正式にリリースしている。同コンパイラでは、64ビットコンパイラとRTL/C RTL、LLVMベースのリンカを含むツールチェインの搭載によって、大規模なアプリケーションの構築とリンク、外部ライブラリやC++コードとの統合が向上した。また、IDEとの完全な統合が可能になっており、FireDACやその他のデータベース、RTLライブラリを使用してVCLやFireMonkeyアプリをビルドできる。
RAD Studio 12.1、Delphi 12.1、C++Builder 12.1のIDEにはエディタの分割ビューが搭載され、スプリットエディタビューがサポートされている。分割ビューによって同じファイルを並べて編集可能になり、複数箇所の同時編集や設計ビューとコードビューの同一画面表示といった、プログラミング作業の効率が大幅に向上する。
ほかにも、Delphi 12.1における2024年8月以降にGoogle Playストア上で配布するアプリの必須要件となるAndroid API level 34のサポート、RAD Studio 12.1におけるVCLライブラリとFireMonkeyライブラリへの数多くの改良、C++Builder 12.1におけるVisual Assistのコードとビジュアル・デザイナを横断して名前変更するリネーム・リファクタリングなどの改善、Delphi LSPにおけるコード補完が表示された際の特定のキー入力動作のカスタマイズ機能追加などの改善、データベースライブラリ、RESTクライアントライブラリ、ランタイムライブラリに対するさまざまな改善といった、非常に多数の機能追加・改善が行われている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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