JavaScript実行環境「Node 22.6.0 (Current)」がリリース

　JavaScript実行環境Node.jsの開発チームは、最新バージョンとなる「Node 22.6.0 (Current)」を、8月6日（現地時間）にリリースした。

　Node 22.6.0 (Current)では、TypeScriptの初期サポート用として、--experimental-strip-typesフラグが実験的に導入されている。同機能によって、.tsファイルから型注釈が削除されTypeScript固有の構文を変換することなく実行できるようになった。

　ただし、現時点ではenumsやnamespacesのような機能はサポートされておらず、インライン型注釈のみサポートしているほか、importおよびrequire文では、明示的なファイル拡張子が必要となる。また、実行時エラーを回避すべく、型のインポートにtypeキーワードの使用が強制される。なお、node_modulesのTypeScriptは、デフォルトでは無効化されている。

　あわせて、ネットワーク検査の初期サポートが実験的に導入された。同機能は実験的なものであり、--experimental-network-inspectionフラグを使用して有効化する必要がある。

　同機能によって、JavaScriptアプリケーション内で発生するネットワークアクティビティの検査が可能になるものの、現時点ではネットワーク検査はhttpおよびhttpsモジュールのみに限定されており、Chrome DevToolsのネットワークタブは、Chrome DevTools側で機能リクエストが対応されるまで利用できないという制限がある。

　ほかにも、-experimental-network-importsの削除、http.client.request.error診断チャネルの追加、V8のバックポートといった、数多くの機能追加・改善が行われている。