IDC Japan、国内データセンターサービス市場は2028年に5兆円市場に拡大するとの予測を発表

　IDC Japanは、国内データセンターサービス市場予測を10月28日に発表した。

　同予測によれば、国内データセンターサービス市場は2023年で2兆7361億円だったが、2023〜2028年の年間平均成長率（CAGR：Compound Annual Growth Rate）は13.2％で拡大し、2028年には5兆812億円に達するとみている。

　データセンターサービスには、データセンター内のスペースと電力を提供するコロケーションサービスや、クラウドIaaSサービスなどが含まれる。この中で、クラウドサービスとそれを提供するためのデータセンター提供（ホールセールコロケーション）の成長率が高く、市場全体の成長をけん引している。

　クラウドサービスでは、AWS（Amazon Web Services）、グーグル、マイクロソフトといったハイパースケーラによるデータセンター拡大が支配的ながら、ハイパースケーラにデータセンターを提供するためのホールセールコロケーションでは、既存の市場プレイヤーの売上拡大に加えて、市場に新規参入するデータセンター事業者が現れることで、市場プレイヤーの増加につながった。

　IDC Japanでは、データセンター新設のための建設コストの急上昇とともに、既存のデータセンターにおける設備更新費用、電力コスト、人件費の上昇によって、多くのデータセンター事業者は今後データセンター運用コストが継続的に上昇していくと見込んでおり、今回の調査結果にはコスト上昇によるサービス価格上昇の影響も織り込まれているという。