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Developers Summit 2026 セッションレポート(AD)

「地味に大変」なタスクはAIの力を借りよう! アトラシアンが提案する次世代のAI連携開発

【20-B-2】AIでソフトウェア開発のライフサイクルはどう変わるのか

 ソフトウェアエンジニアの業務はコードを書くだけではない。多くの時間がドキュメントの探索や、曖昧な要件の整理、そして気苦労の絶えないコードレビューに費やされている。デブサミ2026のセッションでは、アトラシアンの古川亨氏がAIによる開発支援ツール「Rovo Dev」を通じて、この「コーディングの前後」にある業務の非効率さを解消する未来を提示した。単なるコード生成にとどまらず、JavaScriptからTypeScriptへの変換や、プロジェクト固有のルールに基づいたコードレビュー、さらにはJiraに記載された曖昧な要件のリライトまでをAIが肩代わりすることで、エンジニアはより創造的な設計や新たな挑戦へと注力できるようになる。本稿では、デモンストレーションを通じて明かされた、人間とAIのコラボレーションによる、新たなソフトウェア開発のサイクルを紹介する。

アトラシアン株式会社 ソリューションエンジニア 古川 亨氏
アトラシアン株式会社 ソリューションエンジニア 古川 亨氏

「コードを書かない時間」に忙殺されるソフトウェアエンジニア

 一般的なソフトウェア開発のライフサイクルは、プロダクトディスカバリーや要件定義から始まり、設計、実装、テスト、デプロイ、そしてフィードバックといった流れで構成されている。その一方で、多くの開発現場において、エンジニアは実装作業だけでなく、ドキュメントの所在確認やプロダクトマネージャーとの要件調整といった作業に忙殺されている現実がある。古川氏は、特に大規模な既存コードベースの言語移行や、要件が曖昧なままタスクが降りてくる状況といった、技術的には可能だが心理的・時間的負担が大きい作業の存在を指摘する。

 これらの課題に対し、アトラシアンが提案する答えがコーディングAI「Rovo Dev」だ。これまで同社は「Confluence」によるナレッジマネジメントや「Jira」によるプロジェクト管理といった、開発の「周辺」を支えるツールを提供してきた。Rovo Devの登場により、開発工程そのものについてもAIで支援することが可能となる。

 本セッションでは「Todoアプリの改修」という例を通して、Rovo Devを使った2つのデモンストレーションが披露された。

「難しくないが地道で大変」「感情的な対立を生みかねない」タスクをAIにアウトソース

 まず、古川氏はJavaScriptで書かれたログインコンポーネントのコードをTypeScriptへ変換する様子を紹介した。まずはJiraのチケットに記載された要件を確認。今回のデモンストレーションでは以下のような要件が記載された。

  • 指定された.jsファイルをTypeScriptのソースコードに変換し、それに伴う型定義を変更する
  • ビルドする際に必要なツールチェーンの設定をする
  • ユーザーがログインボタンを押した際に、入力内容を含むログを出力する
  • ログにはログイン試行の成功/失敗も含める

 これらを踏まえて、Rovo Devに「指定されたJiraのチケットの内容を実装し、プルリクエストを作成して」と指示すれば、記載された要件を満たした処理が自動で行われる。もちろん、修正履歴もログとして残され、コードの動作確認とその結果も記録される。

変更内容と動作確認の結果が出力される
変更内容と動作確認の結果が出力される

 このようなソースコードの変換やログ出力の追加といった「技術的には難しくないが、地道で大変な作業」こそ、AIが真価を発揮する領域であり、たとえ数百ものファイルが存在したとしても一気に対応可能だ。

 さらに、古川氏はAIによるコードレビューも実施。「Bitbucket」と連携したAIエージェントによって、プルリクエストに上がってきたコードをレビューできる。リポジトリ内のコードや一般的なLLMが持つ汎用的な知識だけでなく、組織およびプロジェクトが独自に定めたルールのほか、JiraやConfluenceのデータも参照し、アトラシアンの製品群と密接に連携。精度の高いコード生成やレビューが実現する。例えば、単に「ログを追加して」という指示に対しても、プロジェクトの標準ライブラリや出力形式を理解した上でコードを書き換えることができる。

 デモンストレーションでは「ユーザーが入力したパスワードの一部がログに出力されてしまっている」というセキュリティリスクの指摘や、未使用のインターフェースなど、不要なコードをAIによってチェックする様子が披露された。もちろん、この指摘を踏まえてAIにコードを修正させる指示も可能だ。

コードレビューでセキュリティリスクを指摘
コードレビューでセキュリティリスクを指摘

 コードレビューでは、仮にレビュアーが「このコードはひどい」と感じたとしても、人間が直接指摘すれば感情的な対立を生むリスクがある。しかし、「AIがガイドラインに沿って指摘している」という形を取ることで、レビューの客観性が担保され、エンジニアは心の平穏を保ちながら技術的な議論に集中できる。

次のページ
AIチームメイトとコラボレーション!「曖昧な要件」を具体的にリライト

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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)

CodeZineは、株式会社翔泳社が運営するソフトウェア開発者向けのWebメディアです。「デベロッパーの成長と課題解決に貢献するメディア」をコンセプトに、現場で役立つ最新情報を日々お届けします。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

川又 眞(カワマタ シン)

インタビュー、ポートレート、商品撮影写真をWeb雑誌中心に活動。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:アトラシアン株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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