自律型AI「Devin」のCognition AIが日本進出──創業者に聞く、「Devin軍団」に委任する開発スタイルのリアル
日本は世界第2の市場──「ソフトウェアが溢れる」時代のエンジニアの役割とは
「社内の開発はほぼすべてDevinの軍団に委任している」——そう断言するのは、自律型AIソフトウェアエンジニア「Devin」を開発したCognition AIのCo-Founder & PresidentであるRussell Kaplan氏だ。2024年のDevinリリース以来、日本は米国に次ぐ第2の市場へと成長。その勢いを受け、Cognition AIはこのほど日本法人を設立し、カントリーマネージャーに正井拓己氏を迎えた。ソフトウェア開発の未来とはどのような姿か。また、なぜアジア初の拠点として日本を選んだのか。両氏に話を聞いた。
Cognition AI日本上陸──アジア初拠点に日本を選んだ背景
──今回、アジア初の公式拠点として日本を選ばれました。グローバル戦略の中で、日本はどのような位置づけですか。
Russell Kaplan氏(以下、Russell氏):2024年にDevinをリリースした際、日本で非常に大きな反響がありました。全国の多くのユーザーがさまざまなタスクにDevinを使ってくれて、日本は米国以外で最も利用者の多い国となっていました。私たちの会社は設立から2年半足らずですが、すでに3度目の来日です。日本のデベロッパーコミュニティが新しいAIツールを非常に意欲的に取り入れてくれていることに、深く感銘を受けています。今回、正式に日本法人を設立できたことを大変嬉しく思っています。
──正井さんは長年にわたって外資ITテクノロジー企業に携わってこられました。Cognition AIへの参画を決めた理由を教えてください。
正井拓己氏(以下、正井氏):過去30年、IBMで大規模システムプロジェクトを担当したのち、スタートアップのPivotalでカントリーリーダーを7年半、その後Microsoft、Workday、Datadogと、IaaSからPaaS、SaaSまでを経験してきました。今回Cognition AIに参画した最大の理由は、Devinの価値が日本企業の課題に非常に高い適合性を持っていると感じたからです。
デジタルトランスフォーメーションという言葉も聞いて久しいですが、どんなに素晴らしいテクノロジーを適用しても、社内の人材がトランスフォームしていかなければ企業自体が変わることは難しい。内製化リソースの不足やデジタル人材の育成という日本企業の課題に対して、Devinは大きな解決策になれる可能性があると確信しています。
日本の"弱点"がDevinの強みになる理由
──レガシーシステムの多さ、人月ベースの商慣行、エンジニア不足など、日本特有の課題に対して、Devinはどのようにフィットすると考えていますか。
正井氏:これらの課題はすべて、逆にDevinの価値につながってくるところだと考えています。レガシーシステムのトランスフォーメーションにもDevinはすでに活用され始めていますし、人月ベースの商慣行の考え方を変えていくという観点でも非常にフィットします。日本の特有の状況は、自律型ソフトウェア開発エージェントの世界の中では、逆に新しい可能性になると考えています。日本法人をまだ設立していない段階から、すでに利用実績で世界第2位の市場になっていたのも、そういった背景があるからではないかと思っています。
──カントリーマネージャーとしての当面の優先事項と、パートナー戦略のロードマップを教えてください。
正井氏:最優先事項は、日本の組織を早期に立ち上げることです。Cognition AIは日本市場に対して強くコミットし、投資を約束してくれており、非常に恵まれたスタートを切ることができています。すでに多くのお客様やパートナー様が日本にいらっしゃいます。まずは既存のユーザーやパートナーの皆様と対話を重ね、Cognition AI Japanに対する期待や要望を早期に吸い上げ、日本としてのロードマップと戦略を作ってマーケットに発信していくことに取り組んでいきます。
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近藤 佑子(編集部)(コンドウ ユウコ)
株式会社翔泳社 CodeZine編集部 編集長、Developers Summit オーガナイザー。1986年岡山県生まれ。京都大学工学部建築学科、東京大学工学系研究科建築学専攻修士課程修了。フリーランスを経て2014年株式会社翔泳社に入社。ソフトウェア開発者向けWebメディア「CodeZine」の編集・企画・運営に携わる。2018年、副編集長に就任。2017年より、ソフトウェア開発者向けカンファレンス「Developers...
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