本記事は後編です。ハッカソンのプレゼンレポートをまとめた前編は、こちらからご確認ください
Codexの特性は「コンピューターに対する操作の巧みさ」
優勝したチーム「Poietra」の4名は、普段から全員が同じところに所属しているわけではない。本人が「薄い横のつながり」と話すように、ハッカソンに出るのが好きなメンバーで、それぞれつながりのある人を集めた。
1日を終えての感想をたずねると、まず出てきたのは、1日を通してプロダクト開発からデモ動画作成、プレゼンまでを行った疲労と達成感だ。ただ、その次に語られたのはある発見だった。
「これまでAIはコストがかかってしまうのでセーブしながら使っていました。今回はセーブせずに、使い切ってもいいくらいの気持ちで思い切り使いましたが、そうするとこんなにも早く開発ができるのだな、というのが自分の中での発見です」
AIによってハッカソンの在り方はどう変わったのか。これまでもハッカソンに出てきたメンバーは、時間の使い方の変化を指摘した。GPT-3.5が出る以前のハッカソンは、どうしても実装に時間がかかり、2日間、3日間という期間の中で開発をしていた。現在のように、1日の中でアイデアを出し合い、UXの設計まで集中的に話し合えるようになったのは「AIのおかげ」だと話す。
インタビューでは、Codexの活用について『プロダクトにどう組み込むか』と『プロダクト開発でどう使うか』という2つの観点から尋ねた。
前者について、同チームでは最初からAIネイティブにしようと決めていたという。キーポイントは動画編集の1つ1つの操作に対する抽象化になるだろうと考え、Codex以外に画像生成の機能なども組み込み、それによってどれだけ表現力が上がりUXが変わっていくのかを、ドッグフーディングとして常に自分たちで使い続けながら改良を重ねた。
後者の回答ととして挙がったのは、以下の2点だ。1つ目に、そもそもCodexに全面的に信頼を置いてコーディングしてもらったこと。もう1つが画面設計などで、「Computer Use」を使ってコンピューター上のマウスやカーソルを動かし、高速にスクラップアンドビルドでいろいろなデザインを見て「これがいいよね」「これが悪いよね」と試した。仮説検証を素早く、沢山行い、どれが良いか決めるという多数決的なことがやれたのが「Codexをうまく活用できた部分」だ振り返る。
さまざまなAIエージェントのツールを触ってきた中で、Codexの特性はどこにあるのか。挙がったのは、コンピューターに対する操作の巧みさだった。USBを繋いでいろいろな製品をいじらせるような、パソコンとさえ繋がっていれば「いろいろなものやサービスに対して非常によくアクセスする方法を知っている」。コンピューター内で行えるデジタル活動のほとんどをうまく扱えるのは、かなり特徴的だと語る。
