アドビは15日、「Adobe Flash Player 10」正式版のリリースを開始した。同社のWebページから無償でダウンロード提供される。
アドビは15日、「Adobe Flash Player 10」正式版のリリースを開始した。同社のWebページから無償でダウンロードできる。
8はデザイナー向け、9は開発者向けの機能強化が中心に行われてきたが、今回は双方を意識した改良が行われた。
主な新機能として、新技術「Adobe Pixel Bender」によって作成されたカスタムフィルター・エフェクトのサポート、2次元を3次元のように見せるネイティブな3D効果(2.5D)、縦書きやカーニングといった高度なテキスト処理等、クリエイティブな表現力が更に向上した。また、GPUのサポート、同一の型で処理が高速な配列「Vector」クラス、3D描画APIの追加など、パフォーマンス面も改良されている。メディア配信機能として、Flash Media Serverで動画配信する際のネットワーク状況に応じたビットレートの可変や、Speexオーディオコーデックのサポートが行われた。
これらの新機能は、Flash Player 10を携帯端末に対応させる作業など、同社が各種デバイスのランタイム環境を統一しようと進める「Open Screen Project」の今後の活動にも寄与するとしている。継続的なリリースでAdobe AIRにも随時取り込まれていく。
なお、セキュリティ強化のため、既存のコンテンツで一部更新が必要になるケースがあるようだ。
Flash Player 10の対応プラットフォームはWindows、Macintosh、Linux(Ubuntu 7/8を含む)。Solarisのサポートは年内を予定。
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・Adobe、「Flash Player 10 Beta 2」リリース
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斉木 崇(編集部)(サイキ タカシ)
株式会社翔泳社 ProductZine編集長。1978年生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科(建築学専門分野)を卒業後、IT入門書系の出版社を経て、2005年に翔泳社へ入社。ソフトウェア開発専門のオンラインメディア「CodeZine(コードジン)」の企画・運営を2005年6月の正式オープン以来担当し、2011年4月から2020年5月までCodeZine編集長を務めた。教育関係メディアの「EdTechZine(エドテックジン)」...
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