主に携帯電話のメールなどで利用される「絵文字」のUnicode標準化を進めてきたGoogleは、3月18日に「絵文字のUnicode符号化に関するアップデートを発表した。
主に携帯電話のメールなどで利用される「絵文字」のUnicode標準化を進めてきたGoogleは、3月18日に「絵文字のUnicode符号化に関するアップデート」を発表した。これによると、絵文字の符号化はUnicode技術委員会で正式了承され、4月下旬にアイルランドで開催されるISO/IEC SC2/WG2標準化会議で審議・承認される運びという。
携帯電話の絵文字は、docomo、au、Softbankなどのキャリアがそれぞれ独自に仕様を決めて運用していたため、キャリアを越えてメールを送受信する場合や、全キャリアに対応した掲示板システムなど携帯向けWebサービスを構築する際に、これまで大きな弊害となっていた。
標準化のプロセスは、Googleが提供するWebメールサービス「Gmail」で絵文字送受信に対応したことと前後して、昨年11月から「emoji4unicode」プロジェクトとしてスタートした。emoji4unicodeでは、日本国内の主要キャリアの絵文字の対応表を作成し、既にUnicodeに含まれている記号と、新規に符号化が必要な記号のリストアップを進めていた。
リストアップされた記号のうち既存のUnicodeに含まれる114文字を除き、新規に符号化すべき674文字について、GoogleとApple社による共同提案が2月6日にUnicode技術委員会で正式了承された。標準化の次のステップとして、ISO 10646標準化のため、ISO/IEC SC2/WG2標準化会議で審議される予定。
関連する文書は次の3つで、ISO/IECの「JTC1/SC2/WG2」ページか、Googleの「Emoji Symbols(Unicode Symbols)」のリンクから閲覧できる。
- N3582「Proposal for encoding Emoji symbols (includes proposal summary form)」
- N3583「Emoji Symbols Proposed for New Encoding」
- N3585「Emoji Sources」
Googleは提案書N3582の非公式日本語訳「絵文字シンボル符号化の提案」も公開している。また、新規に符号化される記号は、N3583(PDF)にリストアップされている。
【関連リンク】
・絵文字のUnicode符号化に関するアップデート:Google Japan Blog
【関連記事】
・Google、携帯絵文字のUnicode化支援プロジェクト「emoji4unicode」を公開
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