WindowsのWebサーバー(IIS)にインストールするだけで、ActiveReportsで作成した帳票の閲覧・出力・配信を行うポータルサイトを簡単に構築できるため、帳票システムの開発から運用までのコスト、期間を短縮する効果が見込める。
ポータルサイトには、エンドユーザー向けの「利用者ポータル」の他に、「管理者ポータル」が用意されており、ユーザーアカウントやセキュリティロール、監査用の操作ログなどを管理する機能が標準で実装されている。

左パネルに運用管理に必要な項目が一通り用意されている
エンドユーザーは、帳票の閲覧(HTML5/Flashビューア―)、保存(PDF、Word、Excel、HTML、画像ファイル)、スケジュール実行(メール送付/指定フォルダへの保存)、バージョン管理、カテゴリ分けといった操作が行え、iPhone/iPadからの閲覧もサポートしている。
帳票をグループで管理するカテゴリ、帳票一覧、帳票詳細の3ペインで構成されている
ActiveReports Serverに保存した帳票定義ファイルは、ActiveReports for .NETが提供する帳票デザイナから直接開いて編集することができ、単独アプリケーションのエンドユーザーデザイナーを使うことで、エンドユーザーが直接帳票デザインの編集を行うといったユースケースにも対応できる。
SDKとして、24種のメソッドを含むWebサービスライブラリと、ASP.NETサーバーコントロール(ReportListコントロール)も提供されており、ActiveReports Serverの機能を外部システムと連係させた独自アプリケーションの構築も可能。
ActiveReports Serverは、ポータルサイトと中央制御を担う「サーバー」と、帳票実行エンジンの「エージェント」で構成されており、エージェントは最大5台までのスケールアウトに対応している。サーバーとエージェントは1台のマシンに共存させることも、複数のマシンに分散させることもできる。
ActiveReports Serverの運用には、製品のユーザーが無料で入手できる基本サーバーライセンスの他に、エージェントがインストールされたサーバーのCPUコア数に応じたコアサーバーライセンス(2コアごとに税込12万0960円)が必要となる。また、.NET Framework 4.5以降に対応している。