Microsoftは12月11日(現地時間)、AIエージェントの能力向上を支援するオープンソースフレームワーク「Agent Lightning」を発表した。
LLM(大規模言語モデル)を利用するAIエージェントは複雑な手順を必要とするタスクで誤りが発生しやすく、従来の強化学習によるパフォーマンス向上には大幅なコード改修が求められていた。Agent Lightningは実行処理とモデル学習の分離により、既存のエージェントコードをほぼ変更せずに強化学習を適用できる。
同フレームワークは、エージェントの「状態」と「行動」の遷移をデータとして標準形式で保存し、幅広いワークフローに対応する。従来の長い一連データではなく、各LLM呼び出しごとに独立した報酬を割り当てる階層型アプローチを採用しており、既存強化学習アルゴリズムと互換性を持つ。また、強化学習アルゴリズムとエージェント環境を分離し、各要素の独立スケーリングとリソース最適化を可能にした。
評価はSQL自動生成、検索強化型生成、数学的問題解決など複数現実シナリオで実施され、いずれも一貫した性能向上を確認した。Agent Lightningにより、開発者は既存フレームワークをそのまま活用しつつ、エージェントの継続的な性能向上を実現できる。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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