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HTML5を学べばAIなどインターネット上の便利なAPIが思いのまま! 企業や個人として差別化を図る武器にもなる

【鼎談】京都情報大学院大学 江見准教授 × 播州信用金庫 山中氏 × LPI-Japan 成井理事長

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 Webサイト構築という範囲を越え、ワンソース・マルチデバイスで稼働するアプリケーション開発でも有力な選択肢となったHTML5。そのHTML5の教育にいち早く取り組みを始めたのが、京都コンピュータ学院と京都情報大学院大学である。両校はLPI-Japanが運営する資格「HTML5プロフェッショナル認定試験」(以下、HTML5認定試験)のアカデミック認定校として、関西地域で最初に認定を受けている。本稿では、両校のHTML5教育開始をリードした、京都情報大学院大学 准教授の江見圭司氏と、昨年HTML5認定試験レベル1を取得した、播州信用金庫 システム部の山中勇矢氏、さらにLPI-Japan理事長 成井 弦氏にお集まりいただき、両校のHTML5教育の取り組みや、HTML5認定試験の印象、これからのHTML5の価値などについて語り合っていただいた。

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京都コンピュータ学院と京都情報大学院大学

京都コンピュータ学院
日本で最初のコンピュータ専門学校。1963年に京都大学の学術研究者を対象に開催した「電子計算機プログラミング講習会」から発展し、1969年に創立。高等学校卒業者に対する全日制情報処理技術専門教育課程 情報処理科・情報科学科を、国内で最初に設置した。現在は、5学系(アートデザイン学系、ビジネス学系、コンピュータサイエンス学系、デジタルゲーム学系、エンジニアリング学系)・19学科が設置されている。(同校のWebサイト
京都情報大学院大学
日本で最初のIT専門職大学院として2004年に開学。「社会のニーズに応え、時代を担い、次代をリードする高度な実践能力と創造性を持った応用情報技術専門家を育成」することを理念とし、従来の研究大学院では育成が困難だったIT分野の高度専門職業人や、CIO(最高情報統括責任者)といったIT応用分野のトップリーダーの育成を目指している。(同校のWebサイト

HTML5への取り組みを始めたわけ

――京都コンピュータ学院、京都情報大学院大学でHTML5の教育を始められたのはいつからですか?

江見圭司氏(以下、江見):京都情報大学院大学(以下、大学院)のほうが先で、2011年度から準備を始めました。2014年10月にHTML5仕様が「勧告[1]」になったので、2015年度から正式に教えています。大学院は、応用情報技術研究科 ウェブビジネス技術専攻が唯一の学科で、ITとビジネスの両方を学ぶスタンスを取っています。そのITのほうの基礎科目にHTML5と、JavaScript、CSSが入っています。

 京都コンピュータ学院(以下、学院)では、2014年度からプロジェクト演習という授業で扱い始めました。こちらもほとんどの学科で、HTML5が基礎科目のような位置づけで学ばれています。また、学院のほうには、LPI-Japanさんが実施しているHTML5認定試験[2]を取得すると、それを単位として認定する制度があります。

 そのほか、大学院、学院ともHTML5認定試験のアカデミック認定校[3]にもなっています。関西地域のアカデミック認定校の第1号なんですよ。

京都情報大学院大学 准教授 江見圭司氏
江見圭司(えみ けいじ)氏
京都情報大学院大学 准教授(Webページ)。京都大学理学士、同大学院修士課程修了(化学専攻)、同大学院博士課程修了(人間・環境学専攻)、人間・環境学博士。元 金沢工業大学 専任講師。現在は、ETロボコン関西地区実行委員長、ゲーム学会理事、情報処理学会「コンピュータと教育」研究会運営委員も務める。

――HTML5の教育は早くから準備されていたのですね。なぜ、早くから教育を始めようとされたのでしょうか?

江見:理由は3つあります。JavaScriptで利用できるAPIが世の中にたくさんあって、いろんなアプリケーションを作れること。スマートフォンへの対応が非常によいこと。それから、これら2つを背景に、Webビジネスへの応用が盛んになるだろうと考えたことです。また、HTML5はWebページの制作でも用いられますが、当校のカリキュラムでは、アプリケーション開発に重きを置いています。

――スマートフォンのアプリケーションには、SwiftやJavaで開発するネイティブアプリケーションもあります。HTML5(とJavaScript、CSS)でのアプリケーション開発と並行して、ネイティブアプリケーション開発の教育もしているのでしょうか?

江見:大学院のほうは、プログラミングを学ぶのではなく、Webを使ったビジネスを学ぶところとしています。技術を学ぶのは、あくまでビジネスをWebで行うために必要な知識としてです。したがって、ネイティブアプリケーション開発を学ぶための授業は特に開講していません。

 一方、学院のほうはコンピュータサイエンス学系など、プログラミングが重要な学習対象になっているコースがあり、ネイティブアプリケーション開発も教える必要があります。ただ、関西は東京に比べ、スマートフォンの普及が遅く、当校でもスマートフォンに対応したカリキュラムの策定が遅れてしまったんです。どうしようかと思案しているうちに、スマートフォンアプリをHTML5で開発するための環境がどんどん充実してきました。結果として、ネイティブアプリケーション開発を教える授業以外に、HTML5アプリケーション開発を教える授業も開講するようになりました。

――学院でアプリケーションプログラミングを学んでいる学生さんは、皆さん、両方を学んでいるということですか?

江見:いえ、選択科目なので、そういうわけではありません。ただ、HTML5アプリケーション開発を受講する学生のほうが圧倒的に多いですね。ネイティブアプリケーション開発はやっぱり習得が大変なので。サーバーサイド開発も勉強し出すと、サーバーサイドと連携しやすいということで、さらにHTML5に人気が集まります。

成井 弦氏(以下、成井):世の中の多くのアプリケーションは、サーバーとクライアントの連携で動いているじゃないですか。以前はPCばかりだったのが、スマートフォンが広まって、クライアントとなるデバイスの種類が大幅に増えた。HTML5アプリケーションの場合、クライアントがWindowsだろうが、Macであろうが、Androidであろうが、同じ1つのプログラムが動きます。俗にいう、ワンソース・マルチデバイスですね。HTML5にはこの大きなアドバンテージあるわけです。

 また、今はApache Cordovaをはじめとするモバイルアプリケーション開発フレームワークの登場により、それまでネイティブドライバを利用できるネイティブアプリケーションでしか使えなかったカメラ、GPS、加速度センサーなどが、HTML5アプリケーションでも使えるようになりました。JBCC社などはApache Cordovaを使い、HTML5アプリケーションからネイティブドライバを利用できるようにしてます。

江見:HTML5については興味深い話があります。大学院には、アジア各国からの留学生が大勢いるのですが、HTMLの手書きはしたことがないという人が実に多い。日本以外の国では、Dreamweaverなどのオーサリングツールを使うばかりで、HTMLをガリガリ書く文化がないようなんです。大学院の授業ではテキストエディタで手書きします。日本人学生はスッと始められますが、留学生には抵抗があるらしく、指導に苦労しています。

[1]: Web技術の標準策定を行っている団体「W3C(World Wide Web Consortium)」において、仕様が固まり一般に使用して構わない状態になったこと。

[2]: HTML5プロフェッショナル認定試験は、HTML5、CSS3、Javascriptなど最新のマークアップに関する技術力と知識を中立的な立場で認定する資格。LPI-Japanが認定と運営を行っている。

[3]: LPI-Japanが独自に定めた学習環境基準をクリアした教育機関であることを認定し、HTML5認定資格の取得を目指す受験者に質の高い教育を提供する制度。

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自社開発で独自の強さをつくるためにHTML5を学んでいます

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この記事の著者

市古 明典(資格Zine編集長)(イチゴ アキノリ)

うさぎ化してますが、1972年の子年生まれ。宝飾店の売り子、辞書専門編集プロダクションの編集者(兼MS Access担当)を経て、2000年に株式会社翔泳社に入社。月刊DBマガジン(休刊)、IT系技術書・資格学習書の編集を担当後、2014年4月より開発者向けWebメディア「CodeZine」の編集に参加。資...

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