シルバースタージャパンが開発・販売している囲碁AI「銀星囲碁」は、10月4日10時から日本棋院の運営するネット対局「幽玄の間」上で、日本棋院の八段免状取得試験に挑戦している。
今回の八段免状取得試験への挑戦は、市販のコンピュータおよび市販の囲碁ソフトとしては世界初の試みで、「幽玄の間」会員(同棋力または一段差)とのレーティング対局50局以上を行い、八段となった(レーティングポイントが33000点を超えた)時点で、八段免状を取得できる。
対局条件は、持ち時間20分、切れたら1手30秒3回の秒読み。
「銀星囲碁」は、プロ高段者による膨大な種類の棋譜を読み込ませ、手を打った後の石の死活、シチョウやセキの成立といった特徴を取り出して、多くの「良い手の条件」を学習する囲碁思考エンジンを搭載する。
学習した複数の「良い手の条件」を元に、相互に判定した結果を統合し、もっとも勝率の高い手を絞り込む深層学習(ディープラーニング)によって、従来のコンピュータ囲碁エンジンでは到達できなかったレベルでの思考を実現している。
これまでの囲碁ソフトは、モンテカルロ法の導入によって急激な棋力の向上を実現したが、それでもプロ棋士に勝つには10年以上かかると言われていた。その後、深層学習の登場によって、米Googleの「Alpha Go」がプロ棋士に勝利するなど、飛躍的な進歩を遂げている。
【関連リンク】
・シルバースタージャパン
・「銀星囲碁17」
・「銀星囲碁」による八段免状取得試験への挑戦
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