Adobeは6日、リッチインターネット環境を拡張する新技術説明会を都内で開いた。
Adobeは6日、「リッチインターネット環境を拡張する新技術説明会」と題し、都内で次期ColdFusionに関する説明を行った。
ColdFusionの現在と今後
説明会では、ColdFusion担当シニアマーケティングマネージャーのティム バンテル氏が「ColdFusionの現在と今後」について説明した。
ColdFusionは、Adobeと統合される前のMacromedia社の頃からリリースされていた製品で10年以上の歴史を持つ。開発言語とサーバ上で動作する実行エンジンで構成され、CFMLと呼ばれる独自XML言語を使って記述するだけで、簡単にWebアプリケーションを作成できてしまう。また、ColdFusionはDB接続やPDFやFlashの制御などを容易に行うことが可能である。
このColdFusionの次期バージョン(コードネーム「Scorpio」)では、同社Webアプリケーション作成ツールである「Flex」との接続性がさらに強化される。また、ColdFusionは今までJavaアーキテクチャに対応した作りになっていたが、新バージョンではCFMLから直接.NETコンポーネントが呼び出せるようになり、これにより開発者はJava・.NETの両コンポーネントを利用することができるようになる。他にもサーバーモニタリング機能を備えることで、サーバーパフォーマンスの分析を容易にすること可能にする。
次期ColdFusionは、フロントエンドではFlash(Flex)やApollo、PDFを制御し、バックエンドではJava、.NET、PHPやPerlなどのWebサービス、DBと連携させることができる。AdobeではColde Fusionを「Webサービスにおけるサービス統合ハブ」と位置づけており、開発コストを下げつつ、リッチアプリケーションを提供できる製品として展開していくという。
次期ColdFusionは2007年秋にリリースされる予定。今回初めて日本語版が用意されることになっている。
Adobe Flex 2.0.1
続いてフィールドマーケティングマネージャーの夏秋 朋史氏が「Adobe Flex 2.0.1」についての説明を行った。
Flexは、リッチユーザーインターフェイスで作成されたWebアプリケーションを開発するための同社製品である。サーバサイドのデータを、Flashを使った豊かなグラフィックで表現することができ、Eclipseベースの「Flex Builder 2」を使用すれば、簡単に作成することができる。
Adobe Flex 2.0.1は3月23日に発売される最新バージョンで、すべてのコンポーネントをアップデートした。さらに「Flex Builder 2」のベースをEclipse 3.2にバージョンアップし、初めてMacintosh版も用意する。
Flex Builderは今後、Adobe製品を使ったWebアプリケーションの統合開発環境となることも予想される。サーバサイドのColdFusion、フロントエンドのFlex、そして次世代デスクトップアプリケーションの「Apollo」はそれぞれ密に連携しており、すべてFlex Builder上での開発が可能になるという。
関連ページ
Adobe Labs:Scorpio
Adobe ColdFusion
Adobe Flex 2
ColdFusion MX 7とFlex 2
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