レバテックが運営するクリエイター専門エージェント「レバテッククリエイター」は、2018年から2019年にかけて新規登録された求職者データと案件データをもとに実施した、現在のフリーランスWebクリエイターの人材/案件動向に関する調査結果を発表した。
調査期間は、2018年4月1日~12月31日と2019年4月1日~12月31日で、調査対象は、「レバテッククリエイター」の新規登録者のうちフリーランスとして特定のWebクリエイター案件の受注を希望する人材の登録データと、「レバテッククリエイター」で取り扱いのあるフリーランスWebクリエイターの新規案件データ。
Webデザイナー案件を希望する人は最多、登録者全体の約35%を占める
2019年における、「レバテッククリエイター」登録者の希望職種は、割合が高い順に、Webデザイナー(35.2%)、DTPオペレーター/DTPデザイナー(21.6%)、HTMLコーダー/マークアップエンジニア(18.3%)という結果になった。
職種割合の増減を2018年の結果と比較すると、Webデザイナーが2.2%、HTMLコーダー/マークアップエンジニアが1.8%増加し、Webディレクターは3.2%、DTPオペレーター/DTPデザイナーは1.5%減少していることが分かった。
募集職種トップはWebディレクター、フロントエンドエンジニアは人材不足
2019年に新規発生したフリーランスWebクリエイター案件の募集職種は、Webディレクター(27.0%)の割合が最も高く、次いでフロントエンドエンジニア(22.8%)、そしてWebデザイナー(22.4%)という結果になった。
Webディレクターの業務内容は企業によって幅があり、制作の進行管理を担当する案件をはじめ、企画立案やサイト改善提案などの上流工程を担当する案件、システム開発のディレクション案件などさまざまである。Webディレクター職に該当する業務範囲の広さが、案件の割合を高めていることが分かった。
昨対比で割合の増減を見ると、UI/UXデザイナーが最も増加しており、1.7%増となった。一方、Webデザイナーは2.5%、HTMLコーダー/マークアップエンジニアは1.8%減少した。
UI/UXデザイナー案件がシェアを伸ばした理由には、Webサイトをアプリ化する案件が増え、アプリにおいて快適な操作・導線設計ができる人材の需要が高まったことが挙げられる。また、WordPressなどを用いれば比較的容易にサイト制作ができることから、よりUI/UXを重視したサイト作りに力を入れる企業が増えてきており、上流工程を担当するUI/UXデザイナーが求められている様子が伺える。
フリーランスへの転向のハードルが低下、20代若手クリエイターの登録が増加
登録者の年齢層では、2018年は30~34歳の登録者が20.1%と最も多かったのに対し、2019年は25~29歳が20.0%でトップだった。また、20~24歳の割合も拡大しており、20代の若手クリエイターの登録が増加していることが分かった。
徐々にフリーランスの働き方が一般的になってきたことや、SNSなどを通じてフリーランスの実態を知る機会が増えたことが、若手のフリーランス転向を後押ししていると考えられる。
デザイナー職とエンジニア職の間で、男女比に差
男女比について登録者全体で見ると、2018年は男性が51.6%で女性が48.4%、2019年は男性が50.5%で女性が49.5%だった。女性が微増しているものの、男女比は約半々という結果になった。
一方、職種別の男女比では、WebデザイナーやDTPオペレーター/DTPデザイナーといったデザイナー職は女性の割合が高く、また、フロントエンドエンジニアやHTMLコーダー/マークアップエンジニアといったエンジニア職は男性の割合が高いことが明らかになった。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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