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GitHub、OSS保管プログラム「GitHub Archive Program」の一環として、ソースコードを北極圏に保管完了

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 GitHubのオープンソースコード保管プログラム「GitHub Archive Program」の1つ、「GitHub Arctic Code Vault」の第1回が7月8日に完了した。

世界のオープンソースコードを北極圏へ格納

 「GitHub Arctic Code Vault」とは、北極圏ノルウェーのスヴァールバル(Svalbard)地下の貯蔵庫(vault)に、マイクロフィルムに保存されたGitHubのパブリックリポジトリを、1000年間を見込んで保存する計画。

 今年2月2日、GitHubは、アーカイブ保存するためのソースコードとして、GitHub上に公開されているすべてのアクティブなパブリックリポジトリのスナップショットを取得。GitHubのアーカイブパートナーのPiql社が、数か月間かけて21TBものリポジトリデータを186リール(巻)のpigFilm(デジタル感光性アーカイブフィルム)に転写。COVID-19の状況から、当初の計画より遅ればせながら、7月8日にコードをArctic Code Vaultに無事保管した。

 ソースコードが北極圏に届き格納されるまでの過程はGitHubのブログで詳しく紹介されている。コードが収められた箱は、スヴァールバルにある人口数千人の町、ロングイェールビーン(Longyearbyen)に到着した後、地元の物流会社によって一晩安全に保管できる中継保管施設に搬送。翌朝、すでに閉鎖されている山中の炭鉱に移され、さらに永久凍土の地下数百メートルに設置された貯蔵庫に格納されたという。

 また、今回Arctic Code Vault に保管されたオープンソースソフトウェアにさまざまな形で貢献した開発者を称えるため、Arctic Code Vaultバッジが作成された。このバッジはGitHub上の開発者プロフィールにあるハイライトセクションに表示され、マウスでポイントすると、各開発者が貢献したリポジトリの一部が表示される(下図)。

 今回、アーカイブされたすべてのリールには、GitHubコミュニティに寄せられた投稿に基づき、5つの言語で記載された「GitHub Code Vault ガイド」が同梱された。さらに、アーカイブには、その内容に関する技術史および文化的背景を文書化した別のリール「Tech Tree」も含まれている。

 「Tech Tree」は、Long Nowによる「Manual for Civilization」にインスパイアされ、アーカイブを継承する人々が、今日の世界とその技術をより深く理解するために保存される。現代のコンピューティング、オープンソースとそのアプリケーション、現代のソフトウェア開発、よく使われるプログラミング言語などに関する深い理解のため、既存の作品を中心に選び構成されている。

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OSSを「フィルム化」し「保管」する価値、担当者インタビュー

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