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アイディアを生み出すための切り口とは 西友の取り組み「#料理を手間抜きに」から考える

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2020/12/18 08:00

 面白いアイディアがあるのになかなか実現まで至らない。斬新な企画を世の中に打ち出したいけれど何から始めたらいいかわからない。そんな風に考えるクリエイター、マーケターの方に向け、本連載では「面白いアイディア」を実現するためのヒントをお伝えしていきます。第11回は、アイディアを生み出すための切り口をテーマにお届けします。

目次

「MEDIA」と「SOCIAL ISSUE」を切り口としたアイディアとは

 アイディアを生み出すための4つの切り口のうち、前回は「SOCIAL INFLUENCE」と「DIRECT」についてお話しました。今回は残るふたつの切り口をご紹介します。

3.MEDIA(メディア)

この切り口は、誰も思いつかないような意外なものをメディアとして活用するというものです。確実に露出を図ることができる既存の広告枠から飛び出すことで、世の中にある全てがメディアとなり得ます。こんなものが広告メディアになると面白い、話題になりそう、といった逆転の発想からアイディアを考えていきます。

事例:The Whopper Detour

 

北米のバーガーキングが自社のモバイルアプリの利用を活性化するために仕掛けた施策です。

ここでバーガーキングが目をつけたメディアが、なんと競合他社であるマクドナルドの店舗。人気商品のハンバーガーを1セントで買えるクーポンをアプリで配布したのですが、その条件は全米で14,000店舗あるマクドナルドの半径約180メートル内でしか受け取れないというもの。施策のタイトルに入っている「Detour」の意味は遠回り。わざわざ一度競合他社の店舗の近くまで行ってもらってから自社の店舗に誘導するという大胆な施策が、大きな話題となりました。

事例:Museum of Romanticism

 

IKEAの家具は少し安く見えるというイメージをくつがえすために、豪華絢爛なアンティーク家具が並ぶ美術館の中にIKEAの家具をもぐり込ませて探し当てるという施策。一見、簡単に見つけられそうですが、美術館の中に完全に馴染ませることによって、自社商品のイメージを一新させることにも成功しています。

「競合他社の店舗」「美術館」を活用したふたつの事例を紹介しましたが、目に入るものは何だって広告メディアとなり得るということを感じていただけたでしょうか。既存の広告枠としては存在していないメディア・クリエイションを仕掛けることによって、大きな話題を呼び込む可能性が広がります。

4.SOCIAL ISSUE(ソーシャルイシュー)

これは社会的な問題に正面から切り込んでいくというものです。本質から逃げず、世の中を良い方向に導くためのアイディアを実現させる視点で考えていきます。ここで注意が必要なのは、問題提起にとどまらず、その先の行動を喚起させるような仕掛けとセットで発信していくことです。

ここでもふたつの事例を紹介します。

事例:Hungry Puffs

 

オーストラリアでは貧困で朝食を食べることができない子供が10万人ほどいるそうです。そこで、スーパーマーケットの店頭で空のシリアルボックスを並べ5ドルで販売し、1つ売れるたびに10人の子供の朝食代を寄付するという施策です。近しいものとして店舗のレジ前募金などがありますが、意外性のある空箱を売ることで大きな注目を集めることにも成功した点が、非常に優れたアイディアだと思います。

事例:Bourdeaux 2050

 

地球温暖化が農作物に多大な影響を及ぼすことに警鐘を鳴らすため、2050年の気候をシミュレーションしたボルドーワインを醸造。あえて「まずいワイン」を作り出すことによって、報道価値のあるニュースを作り出しました。温暖化というスケールの大きな問題だからこそ、身近なボルドーワインと結びつけ、かつ科学的な検証を行った上で可視化した点が非常にスマートです。

まとめ:アイディアを生み出す4つの切り口

  1. SOCIAL INFLUENCE:SNSを起点に人々を巻き込み体験させ、拡散を仕掛ける。
  2. DIRECT:現実世界で人々にダイレクトな行動を促す。
  3. MEDIA:誰も思いつかないような意外なものをメディアとして活用する。
  4. SOCIAL ISSUE:社会的な問題に正面から切り込んでいく。

この記事の続きは、「CreatorZine」に掲載しています。 こちらよりご覧ください。

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