米Googleは、同社が開発するオープンソースのJIT Virtual Machine型JavaScriptエンジンV8の最新ブランチとなる、「V8 v9.0」を3月17日(現地時間)にリリースした。
V8は、リリースプロセスの一環として6週間ごとに新ブランチが作成され、各バージョンはChromeベータマイルストーンの直前にV8のGitマスターから分岐されている。
「V8 v9.0」は、数週間後に「Chrome 90」の安定版に合わせてリリースされるまでベータ版として提供され、新機能としては正規表現で一致したキャプチャグループの開始位置と終了位置の配列を取得可能な正規表現一致インデックスが追加されたほか、superプロパティへのアクセスがV8のインラインキャッシュシステムとTurboFanの最適化されたコード生成を用いることで最適化されるようになり、通常のプロパティアクセスと同等の速度を実現した。
ほかにも、トークンシーケンスの「for ( async of」が不許可になるとともに、JS-to-Wasmラッパーを呼び出しサイトにインライン化することでコードを簡素化し、JavaScriptからWebAssemblyの呼び出しを高速化する機能が実験的に搭載されている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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