Pythonのための機械学習フレームワークであるPyTorchの開発チームは、最新バージョンとなる「PyTorch 1.11」を3月10日(現地時間)にリリースした。あわせて、TorchDataとfunctorchのベータ版もリリースしている。
「PyTorch 1.11」では、後方互換性のない変更として、deepcopyがTensorオブジェクトのすべての属性を正しくコピーするよう修正されるとともに、torch.linspaceおよびtorch.logspaceにおけるsteps引数がオプションではなくなった。また、誤って公開された関数torch.hub.import_moduleが削除されている。
ほかにも、C++ APIにおけるC++フロントエンドのヘッダのクリーンアップや、CUDAにおけるTHCeilDiv関数および対応するTHC/THCDeviceUtils.cuhヘッダの削除、AOTコンパイラ向け共有ライブラリlibaot_compiler.soの構築停止など、数多くの機能追加・改善が行われた。
ベータ版がリリースされたTorchDataは、柔軟でパフォーマンスの高いデータパイプラインを簡単に構築するための一般的なモジュラデータローディングプリミティブのライブラリ。また、functorchはGoogle JAXから大きな影響を受けており、構成可能な関数変換をPyTorchに追加するライブラリとなっている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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