「Python 3.10.4」は、Python 3.10系列の4番目のメンテナンスリリースで、Red Hat Enterprise Linux 6でビルドできなくなるリグレッションを修正する特別なリリースであり、バージョン3.10.3に対して10個のバグ修正が行われた。
おもな変更としては、faulthandlerでsys/auxv.hヘッダの存在を確認して、このヘッダが存在しないシステムでのコンパイルの問題を回避するよう修正されたほか、re.finditer()イテレータの再入力からの保護、zipfile._SharedFile.tell()のスレッドセーフの修正による、複数のスレッドからZipFileを読み取る際に例外が発生する問題の回避、zlib'c crc32を使用するようにコンパイルされたbinascii.crc32()が、4GiB超の入力に対して誤った結果を返す問題の修正などが行われている。
なお、バージョン3.10系列で予定されていた注釈の評価に関する機能は、互換性の懸念があるためバージョン3.11に延期された。