Microsoft、「Visual Studio Code」2022年9月版を公開

　米Microsoftは、コードエディタ「Visual Studio Code」の2022年9月版（バージョン1.72）を10月6日（現地時間）に公開した。Visual Studio Codeは、MITライセンスで公開しているオープンソース・ソフトウェアだ。

　Visual Studio Codeは、月に1回バージョンアップを公開しており、今回のバージョンアップは2022年9月分のバージョンアップとなる。今回のバージョンアップでは主にユーザーインターフェイスに多数の変更が加わった。

　まず、ツールバーが変わった。Visual Studio Codeのウィンドウ上部、タブが並んでいる部分の右側にはアイコンが並んでおり、これをツールバーと呼ぶ。ツールバーのアイコンをクリックすることで、拡張機能などが提供する便利な機能を利用できるが、ツールバーのアイコンが多く並ぶと邪魔になることもある。

　そこで今回のバージョンアップでは、ツールバーのアイコンの中から、ユーザーが不要と思ったものを隠せるようになった。一度隠しても、必要になったらすぐに元に戻せる。

　そして、3ウェイマージエディターにも改良が加わった。3ウェイマージエディターを導入して以来、ユーザーから受けた意見を参考にして、同一名称のファイルの内容の不一致など、すぐに3ウェイマージエディターを起動していた場面で、標準設定では3ウェイマージエディターを起動せず、「Resolve in Merge Editor」ボタンを表示し、ユーザーがこのボタンを押したら3ウェイマージエディターを起動するようにした。

　長いコードを表示しているときのスクロールの動作も変わった。前バージョンまでは、コードの一部を選択しながら画面をスクロールさせるときは、ディスプレイの1秒当たりのフレーム数に従ってスクロールさせていた。ところが、それではスクロールが速すぎるという声が利用者から寄せられたという。そこで今回のバージョンアップから、マウスポインタが画面の端に近づくにつれて、スクロール速度を遅くするようになった。

　コマンドシェル機能にも改良の手が入った。ユーザーがコマンドを打ち間違えたときに、正しいコマンドの候補を表示する「Quick Fix」機能が加わった。

　さらに、Visual Studio Codeに音声や動画のプレビュー機能が加わった。音声では「WAV」「MP3」「Ogg」「FLAC」の4種類のファイルに対応し、動画では「H.264」「VP8」の2種類のファイルに対応する。