米GitLabは、Gitリポジトリ・マネージャ「GitLab」の最新バージョンとなる「GitLab 15.8」を、1月22日(現地時間)に公開した。
「GitLab 15.8」では、ユーザーがマージ・リクエストを提出したときに、外部システムの状態を確認する機能が加わった。例えば、ソース・コードを外部のサービスを使って点検して、その結果に問題がなければマージし、問題があればマージしないという設定ができる。
また、プロジェクトをほかのGitLabシステムや同一のGitLabシステム内で直接転送できるようになった。これまではプロジェクトを移動させるには、プロジェクトのファイルをエクスポートして、そのファイルを手動で移動させ、新しい場所でインポートする必要があったが、新機能によりプロジェクトを簡単に移動させることが可能になった。
そして、異種システム間でユーザーID情報のやり取りを自動化するSCIM(Cross-domain Identity Management)規格に対応した。これでユーザー・アカウントの作成や削除を自動化できる。この機能はGitLabが提供しているサービスでは利用できていたが、今回のバージョン・アップでオンプレミスで運用するGitLabシステムでも利用できるようになった。
また、異種サービス間でシングル・サイン・オンを実現するSAML(Security Assertion Markup Language)に対応する機能を細かく設定できるようになった。以前はグループ単位でシングル・サイン・オンを要求するように設定すると、グループの全員がシングル・サイン・オンでアクセスする必要があった。しかし、自社の従業員にはシングル・サイン・オンを要求しながら、外部協力者や契約メンバーはソングル・サイン・オンでのアクセスを要求しないという使い分けをしたいという要望があった。
そこで今回のバージョン・アップでは、SAML情報を利用できるアカウントにはシングル・サイン・オンを要求しながら、SAML情報がないアカウントにはシングル・サイン・オンを要求しないという設定が可能になった。このほかにも数多くの新機能が加わったほか、不具合修正や処理性能向上を図っている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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