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国立情報学研究所、NTTと共同で大学向けに秘密計算システムのトライアルを開始

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 国立情報学研究所は、日本電信電話(NTT)と共同で、データを暗号化したまま一度も元に戻すことなく、AI 4大カテゴリの主要なアルゴリズムによる学習・推論が可能な、世界初の秘密計算AIソフトウェアを利用できるトライアルを、1月末~2024年3月末(予定)の期間に提供する。

トライアルのイメージ
トライアルのイメージ

 同トライアルは、国立情報学研究所とNTTの共同研究の一環として行われ、国立情報学研究所の計算機上で秘密計算AIソフトウェアを実験的に利用する、大学などのパートナー募集を行う。

 利用対象は国内の大学・研究機関に所属する教職員・研究者で、利用料金は無料。利用目的は、実験目的(非商用目的)に限られる。

 秘密計算AIソフトウェアは、世界ではじめてAIの4大カテゴリである、回帰・クラス分類・クラスタリング・データ次元圧縮の主要なアルゴリズムによる学習・推論が可能で、勾配ブースティング木・ニューラルネットワーク・階層型クラスタリング・主成分分析などを、秘密計算で実行できる。データサイエンティストがAI処理を実施する際に一般的に用いられるPythonを利用して、容易なプログラミングが可能となっている。

秘密計算AIで実現した4大カテゴリの主要なアルゴリズム
秘密計算AIで実現した4大カテゴリの主要なアルゴリズム

 同トライアルでは、国立情報学研究所が次世代学術研究プラットフォーム「NII Research Data Cloud」に搭載される秘匿解析機能の設計・開発・運用を見据えた技術検証、研究者との対話を通じて秘密計算AIソフトウェア技術を評価し、研究者にとって有用な秘匿解析機能の設計につなげる役割を担当する。一方、NTTは国立情報学研究所が所有する計算機へ秘密計算AIソフトウェア環境を構築し、クラウド基盤における秘密計算技術のフィージビリティ検証を行う。

 国立情報学研究所は、同トライアルで得られた研究者からのフィードバックを活かして、研究現場で役立つ秘匿解析機能の開発を目指す。またNTTは、同取り組みを通じて安全にデータを共有できる基盤技術を確立し、誰もが安心してデータの利活用が可能な社会の実現を推進していく。

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