柳井です。 貫井徳郎の「慟哭」を読みました。帯に北村薫が「練達」と書いてあった通り、文章も構成も非常に洗練されており、達者なものでした。 この小説は非常に練達であったために、前半を読んでいる途中で理詰めで最後まで構成が分かってしまいました。しかしそのことで興味を失うこともなく、以降はそれが正しいかどうかを確かめていくことで、非常に楽しんで最後まで読みました。 よく構成されていて細部まで目が行き届いたものは、機械でも文章でも美しいです。その仕掛けが分かっても、作り手の仕事の丁寧さに感心し、興味を失うことはありません。 他人に「練達」と呼ばれるような、丁寧でレベルの高い仕事を、できれば行っていきたいものです。 |
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連載4コママンガ。毎週火曜日更新。機械猫軍団の本陣にたどり着いた博士たち。女王猫の意外な弱点とは。
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柳井 政和(ヤナイ マサカズ)
クロノス・クラウン合同会社 代表社員http://crocro.com/オンラインソフトを多数公開。プログラムを書いたり、ゲームを作ったり、記事を執筆したり、マンガを描いたり、小説を書いたりしています。「めもりーくりーなー」でオンラインソフト大賞に入賞。最近は、小説家デビューして小説も書いています(『裏切りのプログラム』他)。面白いことなら何でもOKのさすらいの企画屋です。
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