OpenLM Researchは、米Meta AIが開発した大規模言語モデル「LLaMA(Large Language Model Meta AI)」のライセンスに基づく、オープンソースの大規模言語モデルOpenLLaMAのパブリックプレビューとなる「OpenLLaMA 7B」の、3000億トークンでトレーニングされたチェックポイントを、5月3日(現地時間)にリリースした。
今回リリースされた300Bチェックポイントは、既存の実装と広く互換性を持たせることを目的に、BOSトークンの影響を受けにくくしている。
トレーニングは、1.2兆を超えるトークンを含むLLaMAトレーニングデータセットを再現した、TogetherによるRedPajamaデータセットによって行われており、モデルアーキテクチャ、コンテキスト長、トレーニングステップ、学習率スケジュール、オプティマイザなど、元のLLaMAペーパーとまったく同じ前処理ステップとトレーニングハイパーパラメーターに従っており、RedPajamaデータセットを使用している点のみLLaMAとは異なる。
あわせて、言語モデルのトレーニングと微調整のために開発された、JAXベースのトレーニングパイプラインであるEasyLMを使用して、クラウドTPU-v4によってモデルをトレーニングしている。通常のデータ並列処理と完全に分割されたデータ並列処理(ZeRO ステージ3)を組み合わせて使用することで、トレーニングのスループットとメモリ使用量のバランスを取っており、全体としてトレーニングの実行で毎秒1900トークン/TPU-v4チップを超えるスループットに達した。
元のLLaMAモデルは1兆トークンでトレーニングされ、GPT-Jは5000億トークンでトレーニングされている一方、2000億トークンでトレーニングされたOpenLLaMAは、ほとんどのタスクでLLaMAやGPT-Jに匹敵するパフォーマンスを示し、一部ではそれらを上回る結果となっている。この結果から、1兆トークンでトレーニングされたOpenLLaMAは、さらなるパフォーマンスの向上が期待できる。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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