はじめに
Javaをやってみたい! と思ってはいるけれど、どこから手をつけたらいいかわからない。Javaという言語があまりに巨大化してしまった今、最初の一歩をどこからどうやって踏み出せばいのかわからない人が多くなっています。
そこで、「最初の一歩」としてのJavaプログラミング入門を始めることにしました。まずは、Javaをインストールし、プログラムを書いて実行する、と言うところまで実際にやってみましょう。
対象読者
- Javaに興味はある、けれどプログラミング経験がない、という人。
- Javaに興味はある、けれど何から手をつければいいかわからない、という人。
- Javaに興味はない、でも何でもいいからプログラミングをしたい、という人。
Javaはどこから入る?
Javaは「ジャバ」と読みます。読み方と、ケータイからWebサーバまであらゆるところで使われているらしい、ということぐらいは知っている。やってみようかな、とも思う。だけど、なんだか情報が膨大すぎて、どこから手をつけたらいいのかわからない――そんな人が増えているようです。
何しろJavaは、肥大化しすぎました。「Javaって何?」と聞かれて、ひとことで答えることはできません。頭の中で、さまざまな答えがグルグルと渦巻きます。
「とりあえず、プログラミング言語だ」「普通のアプリケーションも作れる」「ただしJREがないと動かないけど」「でもOSに関係なくプログラムが動かせる」「待てよ、今はサーバサイドの開発のためのものといった方がいいか」「いや、ケータイのiアプリやJavaアプリというのもあるぞ」「組み込み機器向けのJavaもこれからは重視されそうだ」等々。
やってみよう! と思う側も、これぐらいの情報は既にどこかで耳に入っていることでしょう。そこで色気を出して、「サーバサイドJavaをやりたいので教えてください」「iアプリの作り方を教えてください」となる。こうした書籍やWebの入門サイトなどもありますから、そうしたところに飛びつく。が――、大抵は、なんだかよくわからないうちに脱落する、という結果になってしまったりします。
何ごとも基礎が大事
もし、あなたがJavaをやってみようと思ったとしましょう。ただし、プログラミングの経験はほとんどない。そういう場合、「Webサーバでの開発」とか「iアプリ」といったものは、とりあえず忘れてください。それらは、すべて「Javaの基本」がわかったところで学ぶべきものです。
Javaの基本は、「Java SE(Java Standard Edition)」というものです。これは、普通のパソコン用の最も基本となるJavaです。このJava SEが、あらゆるJavaの中で「一番最初に学ぶべきJava」といってよいでしょう。
サーバでのJava(一般に「サーバサイドJava」といわれています)は、これにサーバで動かすための機能を追加した「Java EE(Java Enterprise Edition)」として提供されていますし、携帯端末のJavaは、ここから不要な機能を取り除いて携帯専用の機能を追加した「Java ME(Java Micro Edition)」として提供されています。要するに、「Java SE」がわかった上で、そこから必要に応じて機能を足したり引いたりして他のJavaができあがっているわけですね。また、Javaの言語仕様となる部分はすべて共通していますから、後で他のJavaに進むにしても学んだことは無駄にはなりません。
Javaの基礎を理解するとは
従って、Javaを学ぼうと思うのなら、まずここで、Javaの基本をしっかり学んでください。その上で、サーバサイドやiアプリといったものに進んでいけばいいのです。
とはいえ、このJava SE自体も、かなり大きなものであるのは確かです。ですから、最初からいきなり「Java SEのすべてを理解しなければいけない」などと考える必要はありません。あくまで「Javaの基礎」を理解する、ということを第一に考えましょう。具体的には、
- Javaの基本的な文法
- Javaで使われるさまざまな概念
- Javaのクラスライブラリ
これらのことをしっかりと学んでおきましょう。これらは、Javaの「基本中の基本」となるものです。パソコン用のJavaだけでなく、サーバサイドでも、携帯端末でも、これらの知識はほぼ共通して必要となります。「すべてのJavaはここから始まる」といってもよいでしょう。
Javaを利用するために必要なもの
では、Javaを利用するには何が必要なのでしょうか。これは「ただJavaのプログラムを動かすだけ」の場合と、「Javaのプログラムを作成する」場合とで異なります。
- Javaを利用するだけ
- Javaで開発する
どちらもWebサイトで無料配布されています。JREは、java.comのサイトで配布されており、誰でも簡単に入手しインストールできます。JDKは、Javaの開発を行っているSun MicrosystemsのWebサイトで配布されています。こちらは開発者向けのページで配布しているため、サイトにアクセスしてみても、なかなかこのページまでたどり着けない人も多いかもしれませんね。
JDKにはJREも含まれていますから、まずはJDKを入手しインストールしましょう。この記事の執筆時(2007年11月)、最新版はJDK 6 Update 3になります。これは「Java SE 6」というバージョンの最新版です。以下のURLにアクセスしてください。
これが、JDK 6のダウンロードページです。いくつかの項目が用意されていますが、一番上の「JDK 6 Update 3」をダウンロードすればいいでしょう(今後、バージョンの更新によって表示される内容が異なる可能性があります)。
なお、ダウンロードとインストール、インストール後の環境変数の設定などについては、本サイトの「Windows環境におけるJavaインストール手順」で説明されていますので参照ください。