ガートナージャパンは、アプリケーション変革を進めるには、丸投げ体質からの脱却が必要であるとの提言を、3月28日に発表した。
同社によれば、アプリケーション分野における丸投げ体質は「やりたいことを伝えるだけ」という発注側の姿勢と、「依頼されたことをやるだけ」という受注側の姿勢が、ビジネス部門からIT部門、そしてIT部門から外部委託先へと連鎖する形で現れているという。
日本企業のアプリケーションやソフトウェア・エンジニアリングに関わるリーダーは、古い慣習となりつつある丸投げ体質を転換して、率先して自らのマインドセットを見直しつつビジネス部門と価値を共創するための体制を構築する必要があると指摘する。
ガートナージャパンが2023年6月に、国内の組織を対象に実施した調査では、ERPパッケージのカスタマイズ率を20%未満に抑えている企業が33%に留まり、27%は過半数の機能にカスタマイズを行っていることがわかった。過度なカスタマイズを行う企業では、運用コストの高止まり、バージョンアップ時の負担の増大といった、カスタマイズに起因する課題に頭を悩ませている。
ガートナージャパンでは、カスタマイズが増える要因として、ビジネス部門はIT部門に、IT部門は外部委託先に、現行業務や機能の再現などの要求をそっくりそのまま任せてしまう、いわゆる丸投げの姿勢があると指摘した。同社は、2027年にかけてERPをはじめとするパッケージアプリケーション導入の内製化において、丸投げ体質から脱却した企業は、カスタマイズを20%未満に抑えられると予測している。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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