米Amazon Web Servicesは、マネージドリレーショナルデータベースサービス「Amazon Aurora」のPostgreSQL互換版とMySQL互換版が、東京など世界15のリージョンで「Graviton3」プロセッサに9月9日(現地時間)に対応した。「R7g」インスタンスを選ぶことで、Graviton3プロセッサを利用できる。2023年5月から、米国東部(バージニア北部)、米国東部(オハイオ)、米国西部(オレゴン)、欧州(アイルランド)の4リージョンで提供を始めていたが、今回、提供リージョンを一気に拡大する。
Graviton3プロセッサは、Amazon Web Services傘下のイスラエルAnnapurna Labsが設計したプロセッサ。命令セットアーキテクチャは英Armの「Armv8.4-a」に準拠しており、Armが開発したプロセッサコア「Neoverse-V1」を64個集積している。前世代の「Graviton2」に比べると、より高性能なプロセッサコアを採用したほか、SIMD命令「NEON」を処理する128ビット幅のレジスタを2つから4つに増設し、新たにSVE(Scalable Vector Extention)SIMD命令に対応する256ビット幅のレジスタを2つ加えた。そして、メモリインターフェイスをDDR4からDDR5に換えて、プロセッサとメモリとの間のデータのやり取りを高速化した。Amazon Web Servicesは、Graviton3の性能について、Graviton2と比較して30%高いとしており、価格当たりの性能は20%改善したとしている。
新たに利用可能になるリージョンは、アジアパシフィック(東京)、米国西部(北カリフォルニア)、カナダ(中部)、南米(サンパウロ)、欧州(ストックホルム)、欧州(フランクフルト)、欧州(ロンドン)、欧州(ミラノ)、欧州(スペイン)、アジアパシフィック(ムンバイ)、アジアパシフィック(ハイデラバード)、アジアパシフィック(ソウル)、アジアパシフィック(シンガポール)、アジアパシフィック(シドニー)、 アジアパシフィック(香港)の15リージョン。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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