米Microsoftは多機能コードエディタ「Visual Studio Code」の2024年9月版(バージョン1.94)を10月3日(現地時間)に公開した。Visual Studio CodeはMITライセンスで公開しているオープンソースソフトウェア。
今回の新版の最大の特長は、Visual Studio Codeを構成するプログラム部品(モジュール)を管理する方式を変更した点にある。従来はAMD(Asynchronous Module Definition)という規格に従っていたが、この規格はかなり古いものであり、最新のJavaScriptで利用するには追加プログラムが必要になるなど、不便な点があった。
そこで今回はモジュール管理の仕組みとしてESM(ECMAScript Modules)という規格を全面的に採用した。ESMは現在、JavaScriptの標準のモジュール管理の仕組みとなっており、「import」文、「export」文で簡単に利用できる。
Microsoftによると、ElectronやNode.jsなど、Visual Studio Codeを構成するモジュールがすべてESMに移行したことで、Visual Studio Codeの起動時間が大幅に短縮したという。そして、Visual Studio Codeの開発にESMを全面的に採り入れたことによって、ESMでなければ使えない便利な開発ツールなども採用していくとしている。
ほかにも、GitHub Copilot Chatの入力欄の隅に、使用する大規模言語モデルを切り替えるドロップダウンリストを設けるなど、多数の改善が加わっている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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