マイクロソフトは29日、ソフトウェア開発環境「Visual Studio 2010」とアプリケーションプラットフォーム「.NET Framework 4.0」の概要を発表した。
マイクロソフトは29日、ソフトウェア開発環境「Visual Studio 2010」とアプリケーション開発実行環境「.NET Framework 4.0」の概要を発表した。
両製品は、「次世代プラットフォームの波に乗る」「開発者の満足度を高める」「部門別に使用しているアプリケーションの壁を打ち破る」「クラウドコンピューティングをはじめとした新しいトレンドに対応する」「アプリケーションライフサイクル管理(ALM)の大衆化を図る」という5つの柱を軸に開発が進められているという。
なかでも、ALMシステムの次期バージョン「Visual Studio Team System(VSTS)2010」(開発コード名「Rosario」)では、開発者やテスト担当者、プロジェクトマネージャー、デザイナー、ビジネスアナリストまで、ソフトウェアチームの全関係者が開発サイクルを通じてプロジェクトに参加しやすくなるような新機能を搭載し、ALMの大衆化を目指すという。
具体的な変更として、VSTS 2010 Architecture Editionでは、統一モデリング言語(UML)とドメイン特化型言語(DSL)の両方がサポートされるため、開発チームでは、プロジェクトごとに適切なツールを使用できるようになる。これら新しいモデリング機能は、マイクロソフトが提供するモデリングプラットフォームの中核をなすものだという。
また、テスト作業の統合用ツールがシンプルになり、「再現できないバグをふるい落とすための機能」や「テスト計画の策定を支援する機能」「進捗を追跡してコードに加えられたすべての変更内容が適切にテストされていることを保証する機能」などが新たに追加される。
大規模チームでの開発をサポートするエディション「Team Foundation Server」も、今バージョンでは大幅に改良されているという。開発チームは、強化された作業項目のリンク機能によって、作業項目を階層化し、作業をより簡単に追跡できるようになる。さらに、ソースコード管理システムには、各ブランチで行われた変更や運用ビルドに加えられた変更内容を追跡する視覚的なツールが用意される。ワークフローベースのビルドが導入されるため、他のチームメンバーに影響を与えたり、運用環境に影響を与えたりする前にエラーを特定することが可能になる。管理者にとっても、Team Foundation Serverの展開と管理が大幅に簡略化されるという。
マイクロソフトは併せて、VSTS 2010にVSTS DevelopmentおよびDatabase製品を統合することを発表。これに伴いVisual Studio Team System 2008 Development EditionまたはVisual Studio Team System 2008 Database Editionを所有するソフトウェアアシュアランス(SA)ユーザーに対して、10月2日より次の製品を無償で相互提供する。
- Visual Studio Team System 2008 Development Edition
- Visual Studio Team System 2008 Database Edition
- Visual Studio 2005 Team System for Software Developers
- Visual Studio 2005 Team System for Database Professionals
【関連リンク】
・Visual Studioと.NET Frameworkの次期バージョンを発表(プレスリリース)
・Visual Studio 2010 and .NET Framework 4.0 Overview:MSDN
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