そういった、詳細が分からなかったセッションで、思いがけない刺激を受けることができるのも、デブサミの楽しみの1つだったりします。
実は、こちらでレポートするYahoo! JAPAN村上さんのセッションも、当日になっても詳細が明かされていませんでした。
「きっとインフラの話なのかなー。爆速なサービスを支えるテクニカルな内容だと、ついていけなさそう、レポは無理かも...」と思っていたのですが、終わってみれば、たくさんの印象に残る言葉がちりばめられた、素敵なセッションでした。
下記に、セッションの資料をご紹介させていただきます。分かりやすく、前向きになれる、気持ちの『上がる』資料ですので、ぜひご覧下さい!
(編注:編集部都合で掲載が遅くなってしまいましたが、デブサミ2013の特別企画として実施された「公募レポーター」の記事を掲載させていただきます)
1. 2日目オープングから
公募レポーターとして参加させていただいたため、初日同様、『すみません..』と思いながらも最前列に着席させていただきました。会場は、一番大きなA会場です。
2日目は、開始の10時になると、どの会場でもコンテンツ委員の皆さんのご挨拶からの開始のようで、A会場は玉川さんのご挨拶で始まりました。
『セッションのタイトルにちなんで、私の挨拶も爆速で終わらせます』と仰りながらも、ご自身の『Action!』についてのご紹介がありました。
玉川さんのActionは、著作の『Amazon Web Servicesクラウドデザインパターンを多国語化します!』ということ。
デブサミのセッションのいくつかで、『このアクションを、日本から世界へ!』というお話がありましたが、玉川さんのアクションもその1つ。
1日目の岩切さんが、『デブサミの活動、発表を海外に出して行く活動をします! 本も出しますよ!』というお話をされていましたので、実際に、玉川さんをはじめ、その活動が進んでいるのでしょうね。
それでは、続いて本題の村上さんセッションに入らせていただきます。
2. 日本語って良いですね!
登場後にぐるっと会場を見回した村上さん。
『申し込みは満員のようなんですが、エンジニアは朝が弱いみたいですね』
そんな一言で、会場の雰囲気を和ませて下さいました。ご本人を拝見するのは初めてでしたが、これからレポートが書けるか心配だった私にも、少し心の余裕が生まれました。
お話は、さっそく村上さんの自己紹介から始まります。
この分野なら知る人ぞ知る、凄い方ですが、簡単に書きますと、学生時代に起業し、ヤフーの携帯部門でお仕事をされたあと、いったんヤフーを離れて、そしてまた復職をされたという方です。
役職は、CMO、Chief Mobile Officerです。異例の復帰、役員就任、そしてこの役職からも、村上さんの凄さや、会社としてのモバイル分野にかける重みが伝わる感じがしました。
スクリーンには、赤いTシャツ姿の村上さんの姿が映し出されました。ロゴには『爆速』の文字。それを見ながら、「今日は着てこなかったんですけど...」と、やや恥ずかしそうに仰る村上さん。
ヤフーでの村上さんの経歴は、後ほどまた触れますが、まずは村上さんの言う、『爆速』の意味の紹介がありました。
「Yahoo! JAPANは、昨年大きく変わりました。その会社を上げてのスローガンが、『爆速』なんです」「目指すキーワードを『爆速』の一言で済ませられる。漢字って良いですよね」と、そんなふうにも仰っていました。
『うんうん』と納得しつつ、まだここでは、今回の『爆速』の本質が、テクニカルなものなのかどうかは明かされませんでした。
そして、お話は村上さんと『モバイル』の関わりへと続きます。
3. モバイル畑一筋!
そもそもWebが中心だったヤフーの中で、『ずっとモバイル畑でやってきています』と仰る村上さん。
世界に先駆けて、携帯でのインターネット利用というのが日本で広まったことをきっかけに、ヤフーもモバイルに目を向けるようになったとのこと。村上さんのヤフーでのキャリアはここからで、サービスをひたすらモバイル向けに移植するという仕事を続けていたそうです。「ずっとモバイルで、唯一PCを触ったことがないんですよ」、との一言もありました。
ただし、今でこそモバイルは花形ですが、最初はモバイル畑は肩身が狭かったそうです...。この裏話はスライドには書かれていませんが、会場でぼつりと仰っていました。
それでも、モバイルのシェアは確実に広がっていき、無視できない存在になりました。
転機はSoftbankがボーダフォンを買収して、携帯にY!ボタンが付いたときだそうです。モノにサービスが直結して、ある時期を境にサービスも仕事も劇的に変わったとしたら、凄いですよね。
ここまで来て、『うわー、面白くなりそう』なワクワク感を感じて、私もメモだけでなく、会場の雰囲気を伝えたくて、メモと同時にTweetも多めになってきました。