東南アジアの中心にふさわしいハッカースペース
シンガポールは1965年の建国以来、政府の強力な経済成長政策により、世界でも有数の成長を遂げました。わずか300万人あまりの人口しかない小国ながら、投資しやすい明快な国家ルールと、クリーンな政治体制から、世界中の投資と150万人あまりの永久移民を迎え、今の平均世帯収入は日本の倍ちかいです。中国語/マレー語/タミル語のそれぞれの民族言語を保ちつつ、英語を公用語として推し進め、西欧社会からもコンタクトを取りやすい国と言えることから、欧米人も多く生活しています。
安全さとクリーンさ、便利さから多くの世界的企業が「アジア太平洋本社」をシンガポールに置いています。
また、資源のない国なので、テクノロジーに対しては一貫して投資も関心も高く、工業化にも早い段階で成功し、今は情報通信技術に対して多くの投資をしています。たとえば東南アジアのデータセンタービジネスでは、土地は狭くて労働コストも高いシンガポールが、海底バックボーンの多さや政治的な安定性から、他国を一歩も二歩もリードをしています。
投資の利益に税金がかからない税制や、建国当時からの起業家マインド育成、起業に対する手厚いサポートなどから、若い人が起業という選択肢をしやすい国でもあります。
国民の6人に1人以上が1億円以上の資産を持つシンガポール、金持ちの両親の元、20代/30代でもぶらぶらしてPCと戯れながらビジネスチャンスをうかがっている「おまいら」も多くいます。
HackerspaceSGは、そういう人たちにふさわしいハッカースペースです。
ハッカースペースを利用する個人事業主
HackerspaceSGのメイン利用者は、個人で会社を経営している個人事業者です。シンガポールの独立エンジニアは派遣会社に入るのではなく、起業して個人事業主となり、コンサルタントとしてシステム開発を行っていることが多く、案件も個人単位で受注します。
HackerspaceSGは、なによりそういう独立エンジニアのための事務所であり、打ち合わせスペースでもあるシェアオフィスとして機能しています。複数のメンバーシッププログラムを用意していますが、512シンガポールドル(1ドル87円として約45000円、以下同じ)のレジデントプランは専用の机が持て、PCなどを机に置きっ放しにできます。半額のホットデスクプランも90%ぐらいの稼働率でどこかの空きデスクが持て、ロッカーに私物をおいておけます。郵便物もココに届けられ、オフィスとして利用できるので、オフィス賃料の高い(不動産は全体的に東京より高い)シンガポールではありがたい場所です。
また、独立したエンジニアだと、技術トレンドを追いかけるのがネット頼みになってしまい、生の声が入ってこなくなりがちですが、HackerspaceSGではイベントも多く開かれています。カレンダーのページをみると、Pycon(Pythonカンファレンス)Meetup, WordPress Meetupなど、HackerspaceSGが自ら開くミートアップが月に10回以上、メンバーがHackerspaceSGを会場として開くイベントを入れると、週に2~3回の頻度でイベントが開かれます。カレンダーのページには、シンガポール国内や近場のインドネシア/マレーシアなどを会場にしているイベントも掲載されているので、ここを仕事場にしているだけで、技術情報の収集や人脈をつくることができます。
