オープンソースのJavaScriptフレームワークであるVue.jsの開発チームは、最新版となる「Vue.js 2.0」の、最初のプレビュー版を4月27日(現地時間)に公開した。
「Vue.js 2.0」では、レンダリング層に軽快な仮想DOM実装を採用し、初回レンダリング時の処理速度およびメモリ消費量を2~4倍向上している。仮想DOMコンパイラ向けテンプレートとランタイムは分離されているので、コンパイル済みのテンプレートを利用でき、アプリにランタイムを搭載したリリースにも対応する。
「Vue.js 2.0」で採用された仮想DOMは、Vue.jsのリアクティブシステムとの組み合わせによって、各コンポーネントが以前のレンダリング時の依存関係を保持しており、再レンダリング時にそれらを再利用できる。
さらに、仮想DOM向けテンプレートのコンパイル時に静的クラス名とアトリビュートを検出するため、最初のレンダリング以後は差分の抽出が不要となる。また、最大の静的サブツリーとホイストの検出機能がレンダリング機能から分離されているので、再レンダリング時に仮想ノードの再利用を可能にしている。
現段階では、「Vue.js 2.0」はアルファ版以前の状態で、全体的なコードの書き直しが行われているものの、APIはいくつかの非推奨機能を除いて、ほぼバージョン1.0と互換性がある。
バージョン1.1については、バージョン2.0のベータ版と合わせてリリースする予定で、6か月間の深刻なバグフィックスと、9か月間のセキュリティアップデートを提供する。
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