ビッグデータの利用や人工知能の発展にともなって大量のデータを高速で処理しなければならなくなり、UNIXで開発された言語・AWKが見直されています。しかし、最も古い言語の一つであるがゆえに最新のノウハウを紹介した書籍がまだ少ないのが現状。そこで翔泳社では、『「シェル芸」に効く!AWK処方箋』を刊行します。
『「シェル芸」に効く!AWK処方箋』は、日本 GNU AWKユーザー会の斉藤博文さんによる『シェルスクリプトマガジン』(USP研究所発行、CodeZineにも転載)の連載と、斉藤さんへのインタビュー記事をまとめた単行本です。
AWKは1970年代にUNIXで開発された言語で、今なお高速でデータ処理を行うために使われています。本書ではAWKが得意とする文字列処理だけでなく、時刻を取得する関数や数値演算を行う方法、連想配列(通常の配列と同じように扱える)、真髄の一つであるフィールド(列)を操る基礎テクニックなどを紹介。
また、GNU拡張によって正規表現がもっと使用できるようになった最新のGNU AWKの機能も解説しています。UNIXシェルのワンライナーで文字列加工を操る「シェル芸」を実践するうえで、これらのノウハウを知っていれば非常に使い勝手がよくなります。
シェルが持つ基本的な機能とデータを簡単に扱えるAWKの連携は、みなさんのデータ処理を支えてくれるでしょう。すぐにでも使えるノウハウを、ぜひコマンドを打ちながら身につけてみてください。
目次
第1章 簡単で、奥深くて、超便利! LLの元祖「AWK」にさわってみよう
第2章 シェルコマンドを使った処理の効率化はAWKの行(レコード)走査がカギをにぎる
第3章 AWKプログラミングの真髄の1つ フィールド(列)を操る基礎テクニック
第4章 AWKで一番の得意ワザ! シェルで文字列を自在に扱うための文字列関数
第5章 シェルで表計算ができるかも!? AWKの四則演算と数値演算関数
第6章 AWKのトリッキーな配列&連想配列の仕組み・動作と目からウロコのテクニック
第7章 正規表現がもっと使える! 直感的にも使いやすくなった最新GNU AWKの拡張機能を知る
第8章 これは強力! AWKとパイプの新しい関係 ~ 時刻を取得する関数、双方向パイプ、Socket通信
第9章 GNU AWKでCSVファイルを楽々扱う組込変数FPATと、関数のインダイレクト呼び出し
第10章 GNU AWKはまだまだ成長中! ユーザーの声をもとに作成された拡張機能を組み込んでみよう
第11章 コマンドを作りながら覚えるAWK入門
第12章 AWKブーム第1世代は「アイドル辞書」で学んだ(CodeZine「かまぷとゆうこのデベロッパーズ☆ラジオ」より)
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渡部 拓也(ワタナベ タクヤ)
翔泳社マーケティング課。MarkeZine、CodeZine、EnterpriseZine、Biz/Zine、ほかにて翔泳社の本の紹介記事や著者インタビュー、たまにそれ以外も執筆しています。
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