Microsoftは11月11日(現地時間)、.NET 10の正式リリースを発表した。.NET 10は3年間の長期サポート(LTS)版であり、2028年11月10日までサポートが提供される。今回のアップデートには、パフォーマンス強化、AI統合、開発体験向上など数千件に及ぶ機能改善や拡張が含まれている。
.NET 10はJITコンパイラやランタイム全体で高速化を推進し、最新ハードウェアを活用した性能向上も実現した。「C# 14」および「F# 10」は、プロパティ宣言簡素化や拡張メソッドなどコードの記述性・保守性を高める新機能を搭載している。
セキュリティ面ではポスト量子暗号(PQC)サポート強化やWebAuthn/FIDO2ベースのパスキー認証など、先端技術対応が進む。ライブラリも、暗号化やネットワーキング、JSON処理などに更新が加えられている。
AI分野ではMicrosoft Agent FrameworkやMicrosoft.Extensions.AIにより、シンプルな統合からマルチエージェントシステム開発までサポートが拡充。.NET 10ではAIサービスとの統一的な連携基盤やプロトコルを提供し、多様なプロバイダーとの統合が図られている。
Web開発ではASP.NET Core・Blazorの両環境でパフォーマンス・堅牢性が強化され、OpenAPI 3.1への標準対応、リアルタイム通信、堅牢な状態管理・検証・自動化テストなどが可能となった。クロスプラットフォーム開発の.NET MAUIはAndroid/iOSへの新機能対応やXAML改良など、多方面で開発効率と品質向上を実現した。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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