OpenAIは11月19日(現地時間)、新たなエージェント型コーディングモデル「GPT-5.1-Codex-Max」を発表した。従来モデルと比べて実践的なソフトウェア開発タスクで高い評価を獲得しており、プルリクエストの作成やコードレビュー、フロントエンド開発にも対応。Windows環境での動作も初めて正式にサポートした。
GPT-5.1-Codex-Maxは、ソフトウェアエンジニアリング、数学、リサーチなど複数領域のタスクに基づいて訓練されており、従来モデルと比較して高速かつ高精度、かつトークン効率などに特長を持つ。
同モデルは長時間かつ詳細な作業を想定して開発され、複数のコンテキストウィンドウを横断する「コンパクション」機能を搭載している。これにより、数百万トークン規模のコンテキストを維持しつつ作業でき、プロジェクト単位のリファクタリングや長時間にわたるデバッグ、多数回繰り返されるエージェントループなどを実現する。
また、トークン効率の向上により、同一の作業でGPT-5.1-Codexよりも約30%少ない思考トークンで高精度な結果を出力。複雑なリファクタリングや長時間のエージェント処理といった、従来モデルではコンテキスト制限で対応できなかったタスクも安定して実施できる。
加えて、セッションがコンテキストウィンドウの上限に達する際、自動的に重要な文脈だけを残したままセッションを圧縮し、タスクの中断なく作業を継続できる仕組みを備える。内部のレビューでは24時間以上にわたり自律的に作業を進め、デバッグや実装を繰り返すことが可能だ。
セキュリティ面ではサンドボックス動作を標準とし、ファイル書き込みやネットワークアクセスも制限。Codexのコードレビューなどの機能も併用しつつ、最終的な成果物の確認は人間によるレビューと併用することが推奨されている。
GPT-5.1-Codex-Maxは、CLIやIDE拡張、クラウド、コードレビュー機能といったCodexの各種環境で即日利用開始となった。API経由の提供も近日開始予定だ。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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