シェルは起動開始時に決められた手順にしたがって、いくつかのファイルを読み込み、その中に記述されているコマンドを実行します。
これらのファイルに、aliasコマンドを実行する処理や、環境変数の設定を行う処理を記述しておけば、常に自分に合った環境で作業をすることができます。このようにすることをカスタマイズといいます。bashでは、「.bash_profile」「.bash_login」「.profile」の順でファイルを読み込み実行していきます。また、tcshでは、「.login」「.tcshrc」(.tcshrcがない場合は「.cshrc」)の順でファイルを読み込み実行していきますので、これらのファイルを書き換えることでカスタマイズをすることができます。以降に.bash_profileと.tcshrcを書き換えてカスタマイズする例を示します。
# .bash_profile
先頭が#で始まるものはコメントであり意味を持たない
# エイリアスと関数のとり込み
if [ -f ~/.bashrc ]; then
. ~/.bashrc
fi
ホームディレクトリに.bashrcファイルがあればそれを実行するスクリプト言語
# ユーザ定義とスタートアッププログラム
PATH=$PATH:$HOME/bin
変数「PATH」に「$HOME/bin」を追加
export PATH
変数「PATH」を環境変数に設定
PS1="[takeda]$ " ; export PS1
変数「PS1」に「[takeda]$ 」を設定し、環境変数に設定
# エイリアス
alias rm='rm -i'
alias ll='ls -l'
「rm」を「rm -i」に置き換え
「ll」を「ls -l」に置き換え
# .tcshrc
# エイリアスと関数のとり込み
set prompt="[takeda]$ "
変数「prompt」に「[takeda]$ 」を設定
# エイリアス
alias rm='rm -i'
alias ll='ls -l'
「rm」を「rm -i」に置き換え
「ll」を「ls -l」に置き換え
本コンテンツは「UNIXコマンド辞典 ビギナー編」(2003年)を元にWeb用に再編集したものです
All Contents copyright © 2003-2009 Odyssey Communications Inc., Shoeisha Co., Ltd.