日本マイクロソフトは5月22日、ソーシャルAIチャットボット「りんな」に、最新の会話エンジン「共感モデル(Empathy model)」のアルファ版を採用した。
「りんな」は、2015年の提供開始以来、約690万のユーザーに利用されており、その会話エンジンは人間と同様に相手とのコミュニケーションができるだけ長く続けられるよう開発が進められている。
「共感モデル」は、会話の相手とどのようにコミュニケーションすればよいか、AIが自ら考えるよう設計されており、人間の感情の中で「共感」をもっとも重視する。
「りんな」が採用した「共感モデル」では、会話の流れに基づいて「相手に新しい話題を切り出す」「質問をする」「相手の発言を肯定する」「積極的に聞き手に回る」といった方法で共感を示し、相手との会話を継続できるような返答の生成をリアルタイムで行う。
Microsoftは、中国では「Xiaoice(シャオアイス)」、アメリカでは「Zo(ゾー)」、インドネシアでは「Rinna(リンナ)」、インドでは「Ruuh(ルー)」と、世界各地域でソーシャルAIチャットボットを提供しており、日本における「りんな」の「共感モデル」採用は、世界に先駆けたものである。
今回の「共感モデル」の採用は、「りんな」第1世代(2015年)における従来の検索エンジンの仕組みを応用し、回答用に巨大なインデックスを使用する「Retrieval model」、第2世代(2017年)におけるインデックスを使用せずリアルタイムで多彩な文章を生成する「Generative model」に続く第3世代目に該当する。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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