米Googleは、Android向けの統合開発環境Android Studioの最新安定版となる「Android Studio 3.6」を、2月24日(現地時間)にリリースした。
「Android Studio 3.6」は、統合開発環境の基本的な機能と開発フローの強化をおもな目的としていた「Project Marble」終了後の最初のリリースとなる。
インターフェース面での新機能としては、デザインエディタにデザインビューとコードビューを同時に表示できる「スプリットビュー」が追加されたほか、カラーを「カラーリソース」として定義して、カラーピッカーからの迅速なアクセスを可能にしている。
開発機能では、コード内でビューを参照する際にコンパイル時の安全性を提供することで、ビューとのやり取りを行うコードをより簡単に作成できる「View binding」機能が追加された。View bindingでは、それぞれのモジュールに存在するXMLレイアウトファイルのBinding クラスを生成し、ヌルポインタやClassCastExceptionのリスクなしにIDを持つすべてのビューの参照を可能にする。
加えて、外部でビルドされたAPKをデバッグやプロファイルのためにインポートすることが可能になったほか、Android NDKにおけるKotlinサポートの追加、IntelliJ IDEA 2019.2への更新、実行中アプリへのクラスの追加とコード変更の適用、デフォルトパッケージツールを「zipflinger」へ変更したことによるデバッグビルドの速度改善、「Android Gradle」プラグインへの「Maven Publish Gradle」プラグインサポート追加によるApache Mavenリポジトリへのビルドアーティファクトの公開、メモリプロファイラにおけるリークの検出、APKアナライザによるバイトコードの難読化解除といった機能が追加された。
さらに、「Android Studio 3.6」に収録される「Android Emulator 29.2.12」では、拡張コントロールメニューに「Google Map」のUIを埋め込み、始点と終点を指定してルートを構築できるようになったほか、マルチディスプレイのサポートが追加されている。
また、Android Studio SDK Managerでコンポーネントやツールをダウンロードする際に、中断したダウンロードを再度実行する場合は、ダウンロードを最初から行うのではなく、中断された時点からダウンロードを再開することが可能になった。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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